2007/07/16
BERRO Barbera D'Asti 2004
Chianti La Vigna を買いに足しげく通っているビックカメラで、先日目新しいイタリアワインを見つけた。正面ラベルに"BERRO"と大きく表示され、背ラベルにはいろいろ書いてあるが全部イタリア語なので読めない。けれども、普段は一般の店で1,300円程度で売られているワインがバーゲンで980円ということだ、物は試しとケチ臭い了見で買ってきた。読めないラベルの代わりにウェブで集めた情報によると、このワインの一番の特徴は、ステンレスタンクのみで熟成させることにあるらしい。普通は木の樽に移して数ヶ月間の熟成期間を与えるが、これはステンレスタンク内だけで熟成が行われるのだそうだ。フーム・・・と思いながら抜いた栓を見ると、コルク材の代わりにプラスティックが使われていて、密閉性にすぐれているためか、抜いた時にスポン!と大きな音が出た。考えるまでもなく、コルク栓というものは完全に密閉するわけではなく、少しずつ酸素を通して何年もかけてワインを熟成(酸化)させる役目があると理解している、しかしプラスティック栓にそんな芸当ができるのか。思うに、このような造り方の狙いは「雑味」を排除することにあるのかもしれない。比較参考のために日本酒の場合を考えてみた。昔は醸造、熟成時に木の樽を使っていたが現在はステンレスかホーローのタンク、瓶詰めしたあとは密閉性の高い金属栓で外気をシャットアウトして劣化を防ぐ。日本酒はなにしろ「雑味」を嫌い、味と香りは純粋なほど評価が高いという独特の味覚基準を持つが、これは赤ワインとは正反対の方向だろう。前にも書いたように記憶しているが、赤ワインでは、味覚の表現としてタバコとかゴムなどの香り(におい)まで許されるという、雑味の塊のような世界だ。酒類は一般に貯蔵期間が長くなれば雑味も増えるし、特に日本酒やワインのような、アルコール分が十数パーセントと低い醸造酒は貯蔵する期間は1年が限界、それ以上は特殊な処理をしない限り劣化するのみになる。それでワインには必ず酸化防止剤として「二酸化硫黄(または同等物質)」を添加してある。面白いことに日本には「無添加」と称し、この酸化防止剤を使わないワインを製造販売しているメーカーがあるが、そのようなワインは作ってから半年もたつと味が極端に落ちてしまうというキワモノで、ワインには酸化防止剤が絶対必要なことを逆に証明している。ただし酸化は防止できても、木の樽に入れればどうしても樽のニオイがつくし、また栓のコルク材は空気を通すから味がある程度変化するのは避けられない。
説明がくどくなってしまったが、要するにこの BERRO は日本酒の吟醸酒のような純粋で雑味がない方向を目指していると思われ、それはそれで成功しているのではないか。日本酒だって、私の好きな福島県郡山の「金寶自然酒」は昔ながらの造りでいろいろな味が楽しめるし、吟醸造りの酒もうまいと思う。ただ、個人的には金寶や Chianti La Vigna の泥臭さが好みということになる。








