2008/02/06
5:23 pm
[ニュース]
「3人の親」を持つヒト胚を作成《英国の科学者チームが、3人の親を持つ胚を作成した。
ニューカッスル大学の研究者たちは、生殖補助医療の過程で作られた胚から核を取り出し、それを、もとからあったDNAを除去した卵子に入れた。この卵子の提供者のミトコンドリアは残されたままだ[ミトコンドリアは卵子の細胞質に約25万存在する]。
つまり、完成した胚には、3人から提供された遺伝子が含まれていることになる。
この技術は、ミトコンドリアに関わる病気を防ぐことを目的としたもので、ロンドンにある医療審議会(MRC)のCenter for Neuromuscular Diseases(神経筋疾患センター)に、先週提示された技術だ。英国の『Telegraph』紙が5日(現地時間)の未明に初めて報道した[生殖補助医療の過程で廃棄される10個の胚で実験し、移植後5日間ほど生存、その後規定により廃棄したという。また、別のマウス実験で、新しいミトコンドリアを持つ子どもが生まれたことが確認されたという]。
ミトコンドリアは、身体のあらゆる細胞に存在する細胞小器官で、化学エネルギーを運動エネルギーに変える働きをしている。
ミトコンドリアに関わる病気が発生することはまれだが、発生した場合の症状は重い。従来の方法で作られた胚に、欠陥のあるミトコンドリアが含まれていた場合に、それを置き換えるために、ニューカッスル大学の方法を利用できる可能性がある。
『Telegraph』によると、英国のHuman Fertilisation and Embryology Authority(ヒト受精・胚機構)は、ニューカッスル大学の研究者たちに実験を続ける許可を与えており、大学では3年以内に臨床治療を開始したいとしている。
ところで、この方法で子どもが生まれた場合、3人の親を持つことを意味するものではないという意見もあるが、これは間違いだ。
科学者チーム(および、素早く反応した読者の1人)は、今回の方法を使った場合でも、胚のほとんどすべてのDNAは2人から提供されたものになると述べている。
核が取り除かれた卵子を提供する「3人目」が胚に対して提供するものは、37個の遺伝子しか含まれていないミトコンドリアだからだという[ミトコンドリアには、核内にあるDNAとは別のDNA(ミトコンドリアDNA)がある]。
たしかに、ヒトの遺伝子数が2万3000個程度と推測されていることに比べれば、37個というのは少ない。しかし、量が少ないから影響がないというわけではない。われわれの身長や目の色、あるいはもっと微妙な特質である性格や好みなどにミトコンドリアが影響を与えることはないかもしれないが、ミトコンドリアには、化学エネルギーをわれわれの細胞が使える形のエネルギーに変えるという恐るべき務めがあるのだ》
http://wiredvision.jp/news/200802/...







カオナシ


