2008/05/24
『ルサンチマン』(花沢 健吾)
『ルサンチマン』(全4巻)を読んだ。
これは、名作じゃないか。
全4巻、最後に至るまで
「男性の性的欲望が強く反映されている」(Wikipedia)まんが。
http://ja.wikipedia.org/wiki/...
実際その通りで、性的な描写がたくさん出てきたり、
モテない、というか、人に向きあうことのできない
にんげんの弱い部分をストレートに表現した作品だから、
主人公の情けない姿を自分を重ねあわせてみることもあって、
正直言って、初めのうちは読み進めるのはつらかった。
その多くは男からの一方的なものなので、
女性だとなお、嫌な気持ちになるかもしれないです。
(だからKWとはしなかったのですが。)
けれど
世のおとこが、人間が、程度の差こそあれ
性的な強い欲求を持っていることは否定できないことで。
それを、ちゃんと人間の持っている部分として
描きだしているところとか、
ラストに向かって行くシーンの
月子も、長尾さんにしても
一人の人間を「自分のものにしたい」という身勝手さについても
それは、本当に人間が持っているもの。
いやになるほどの、人間のリアルな部分を描き続けながらも、
4巻の終わりに向かってあらゆる話が伏線が、収束して行く。
そのスピード感にはぐいぐいと引き込まれ、
このまんがを読み終わったときには爽快感を感じていました。
(読み終わってから気づくこともあった。)
それにこのまんがには一貫して
人間が人間くさいところに救われているという
優しさもあちこちに描かれているから、
この話がひどいところに終わらない。という予感が
読むことをあきらめさせなかった。
そして予想もしなかった終わらせかた。
周到に、丁寧に、計算された話。
どうやら打ち切りになったようだけれど、
作者、編集者という話を作った人たちのなかでは
きちっと話ができていたんだろうと思う。
読んでみてよかった。
・
人間が成熟をしている、というのは
相手に迷惑をかけることを宣言した上で、
相手から迷惑をかけられることを認めて、
お互いで良くなって行こうと言いあえることなんだろう。
自分はそれができているだろうか?
さぼらずにがんばろうと思う。
・
ルサンチマン Amazon
作者のインタビュー記事










