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2008/10/02

ドヤ街の火事

1日の未明、大阪・ナンバの
個室ビデオ店の火災で、15人が亡くなった。

このような事件のニュースを見聞きすると
「またか」、と思う。

個室ビデオ店というのには、行ったことはないが
いわゆるインターネット・漫画カフェというのは
何度か利用して、大体の感じは分かる。

初めて利用する際には、
多分、その構造の複雑さがすぐには飲み込めない。
通路も決して広くはない。

個室に入ったことはないが、
火災にあったナンバの店では、
個室には内側から鍵がかけられるようになっていて
実際、犠牲者がでた個室の多くには鍵がかかっていたらしい。

最終電車が出てしまったあとの盛り場で
高いタクシー代を払うよりは、と
昔はサウナで風呂にはいり、仮眠をする、というのが流行った。

いま、それがインターネットカフェであり、個室ビデオなのかもしれない。

この10年の間に、盛り場の風俗ビルで火災が起きては
亡くなる人が出て、そのつど、構造の不備などが指摘される。
構造を切り詰め、安全を犠牲にしてでも、日銭を稼ぐのが商売なのかもしれない。

脈絡がないかもしれないが、
ナンバの火災事故で第一に脳裏を掠めたのが
昔、大阪・西成の通称釜が崎の簡易宿泊所の火事のこと。

もう30年も前のことだが、どこか気になった火事だった。
調べてみると、昭和50(1975)年3月10日の未明の火事だった。
「西成で7階建て宿泊所全焼 4人死に59人けが」

死者が4人であったのが、不思議なほどの火事だった。
いったいに、釜が崎のドヤ街に「7階建て」なんて、あるんやろか。

これがマジックだった。
昔の宿ヤドの隠語から出た「ドヤ」には
蚕棚といわれる、いわば2段ベッドのようなものが並ぶ木賃宿だった。

それを大阪・万博の建築ブームの際に「労働者」を寄せるために
釜が崎のドヤは、どんどん進化して、2段ベッドを2階建て分に構造改革した。
つまり7階建て、というのは、通常であれば3階半位の高さに
収容スペースだけ作ったわけだ。

さらにこの火事が起きたドヤへの怨嗟の声があがったのは
なんと、窓という窓が、外側から網が張られ、
火事から逃れることができないようになっていた。
これは、宿泊人が借りた布団を窓から投げ出し、
それを質屋に売っ払ったりするのを防ぐためだった。

そんなことがあった

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