2005/02/07
金魚をミキサーにかけた二人。
一人目はデンマーク人アーティストのマルコ・エヴァリスッティ。ミキサーの中に水を張って金魚を泳がせ「お望みならばスイッチを入れても構いません」というメッセージとともに10台並べる。それを作品として展示。勿論来館者が好奇心でスイッチを押すと金魚は瞬く間に細かく切り刻まれる。彼曰く、「人々に良識との戦いをさせたかった」「見る人を生と死のジレンマに置きたかった」とのこと。
二人目は大阪在住アーティストの桑島秀樹。同じくミキサーに金魚を泳がせてスイッチを入れ、赤い塊が細かく水中に拡がっていく光景が写真におさめられている。それと同時に、2,3匹の金魚が入った透明の袋、つまり金魚すくいで持ち帰る状態のものが壁一面に吊られている。全部で200~300匹。そして大きな水槽がふたつ、大きな魚の入った水槽と水を張っただけの空の水槽。この200~300匹の金魚は全てこの大きな魚の餌として命を失うことになっているが、来館者に持ち帰られるか、空の水槽に移された金魚だけは助かるというもの。
どちらに対しても批難の声は多々ありますが、私はこの二人に明らかな違いを感じます。前者は実際に展示を観たわけではなく、他の作品も知らないので思い違いをしているかも知れないのですが、誰にも何のしあわせももたらさないように思います。好奇心でボタンを押してしまう人にも、そのせいで死んでしまう金魚にも。有益な意図が汲み取れません。それに対して後者は、餌として沢山の金魚が死んでいくことに違和感を感じ、その状況を改善したいという意図が感じられます。衝撃的な写真は多くの人を惹きつけるため、そして現状に対する違和感を意識して貰うため。何もしないで何にも変わらないよりは、1匹の金魚をミキサーにかけることで多くの金魚の命がたすかるかもしれないのです。










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