2005/11/16
ワンダと巨像
クリアしました。いやあ、素晴らしかったです。前作「ICO」をプレイしていないので、その辺りでちょっとプレイした人に比べて感慨は浅いのでしょうが、その分こういうタイプのゲームというものに出会った新鮮な驚きがありました。
んんー、まず「巨像を倒す」というシンプルな骨格が良いです。目的のためにたった一人で大きな困難に立ち向かう、という行為自体がすごく象徴的に際立っていて…。情緒的にもグッとくるし、実際にプレイするときに何かプリミティブなドキドキワクワクがわき上がってきます。あちこちで耳にするのは、結構親御さんなんかにも評判が良いようで、端から見ているお父さんお母さんが「こんなの絶対倒せないだろ~?」とか言ったりして、その辺まで巻き込んでしまうあたり、間口が広く、懐が深いな、と。宮崎駿が語っていた良いアニメの条件についてちょっと思い出しました。
…で、シナリオも素晴らしいですね。勧善懲悪でないどころか、「死んだ人間を蘇らせたい」という自分勝手なエゴのために、次々と何の恨みもない巨像を打ち倒していく主人公の行動は、見方によっては「悪」ともとれます。何と言うか、そういうところがとても…人間的。人の生き方にはそれぞれで事情や目的というものがあって、善だの悪だのというものは後付けと言うか…客観的な視点でしかないというか。まだクリアしていない方も当然いらっしゃると思うので、エンディングについては言及しませんが、その辺も含めてやる側のイマジネーションを喚起する想像性に満ちたゲームでした。
以前、日記で蟲師のアニメの話をしたときに、ニジさんが漫画という媒体を評して「隙間が多い」とおっしゃってたのですが、まさにいい意味で「隙間の多い」ゲームでしたねー。…というか、これはゲームの枠組みを越えているのかも。個人的な印象では、ゲームというのはもっとジャンクで中毒性の高いおもしろさを持ったものだと感じていたのですが…。うん、「ワンダと巨像」に関しては、我を忘れて徹夜で熱中するという類いの面白味を感じず、そこが物足りないと言えば物足りないのですが、でもそこにはちゃんとそれとは全く別のおもしろさがあって…。もし、参加型の映画やアニメが存在するとするならば、それはこういうカタチで存在するのかなあ、と。ゲームというよりも、そういうものに近い感じです。だから普段ゲームをやらない人にこそ、楽しいゲームであるような気がします。
あと、やっぱりグラフィックが美しい。フルCGアニメーションの映画とかは今でもありますが、そのどれよりも完成度が高いです。たぶん、CGではどうしても表現できないところや、どうしても出てしまうアラの隠し方というか取り込み方が、素晴らしいのかと。日本のCGアニメーションはこの方面でがんばれば、ピクサーとは別の金字塔を打ち立てられるだろうに。
…などなど。いやあ、ベタボメになっちゃった。でも、本当に素晴らしかったです。








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