ハインケル・ツーリスト
Heinkel Tourist
某日記で話題にのぼったドイツスクーター。
世界で初めてジェット戦闘機をつくったエルンスト・ハインケルを創立者に持つドイツの航空機メーカー、ハインケル。1953年から1965年まで、そこで生産された大型スクーターがハインケル・ツーリストです。クルマより安価で、バイクよりも荷物の積載容量が多く実用的。2stにはない高い信頼性と安定性を誇る4stエンジン。そのような長所から、第二次大戦後奇跡的な経済復興を遂げるドイツで大変な人気を博しました。その乗り心地は非常に快適で、スクーターのロールスロイスとも呼ばれるほどだったとか(余談:気になって調べたんですが、元祖「2輪のロールスロイス」はBroughSuperiorSS100で、その後にVincentBlackShadowがあった)…本当かどうかは乗ったことないのでわかりませんが。まあ、外観からそんな雰囲気は感じないこともありません。全長約2m。天候に強い大きなボディ。194kgの高い積載量。アルプス旅行から日常の休日まで広く汎用性があり、ドイツ連邦の郵便にも使用されました。のべ16万台以上が生産され、2004年時点でもドイツに4千台以上残っており、未だ多くのスクーターファンを魅了しつづけています。その持久力には定評が有り、1964年のパンフレットには「過去10年の間にハインケル乗りはトータル3,000,000,000マイル(1台あたりのおよそ25,000マイル)ほど走った」と書かれていたとかいなかったとか。定期的な整備点検だけで100,000マイル以上走ったそうです。話に尾ひれを見ても、この時代にしては驚異的な安定性を誇っていたのでしょうねー。
生産車体は以下の通り。
Heinkel Tourist
101 A0 1953-54 150cc
102 A1 1954-55 175cc
103 A0 1955-57 175cc
103 A1 1957-60 175cc
103 A2 1960-65 175cc
Roller112/Heinkel150 (2st)
125cc 1957 125cc
150cc 1962-64 150cc
Heinkel Tourist 101A0
最初のプロトタイプスクーター。1949年~1953年1月まで生産。スクーターの設計はハインケル航空機の経験に多くを負った。149cc、5,200rpm、7.2 bhpの単気筒エンジン。 3速ギア、ハンドグリップチェンジ。チェーン駆動。ボディは管状の鋼鉄フレームを薄い板金によって補強してできている。空気力学に基づいて燃料節約のために設計された鼻の長いフロントは、ライダーの保護という恩恵ももたらした。ステアリングロック、スピードメーター、時計、予備車輪およびキャリア付き。セルスタートになった1954年6月には電装系は12Vに更新されたが、それ以前のバージョンには6Vのものもある。1954年8月に102A1に取って代わられた。
Heinkel Tourist 102A1
エンジン出力が175cc、5,200rpm、9.2 bhpへと強化され、キャブレターがPallas 18/10からビング1/18/5モデルに変更。最高速度というよりは、トルク面で少し性能の向上が見られた。外観、ギアなどの変更はない。
Heinkel Tourist 103A0
175ccエンジンのまま、ギアが4速に。キャブレターがPallasに戻り、タイヤは8から10インチになる。このモデルからイギリスに正式輸入されることとなる(1955年) 1957年には価格が少し安くなったが、Lambrettaの150cc LDBやVespaの145cc GSと比べればまだ高かった。主にこの頃に、レースや持久力試験で名声を高めている。エンジンにゴム製の土台を用いて振動や騒音なども改善。
Roller 112
ツーリストでスクーター市場の最先端をゆくことに成功していたものの、特に女性ユーザーにおいて2stイタリアンスクーターとの競合にさらされており、よりライトなスクーターの開発を迫られ、その最初の試みとして開発されたのがコレ。
Heinkel 150
軽量スクーターの次の試みとして開発されたこの車両が、ハインケルが設計・製造した最後の車両となる。重量118kg、3速ハンドギアチェンジ、縦置き単気筒150cc、5,700 rpmの2stエンジン。セルのみでキックスタートなし、ファンによる冷却など、ツーリストの伝統をいくらか引き継いでいる。静かで速く、街中での加速は250ccに匹敵すると言われた。
引用元:UK Heinkel Trojan Club(原文が英語なので誤訳含む。間違いを見つけたらばご指摘下さい)
なんかデータっぽいもの。
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