エムローブ
タッチパネル式デジカメ+音楽プレイヤー m:robe MR-500i
2004年にオリンパスが投入したHDD携帯音楽プレイヤー。
基本的には3.7インチのVGA液晶ディスプレイが特徴的なHDDプレイヤーだが、操作系はすべてタッチパネルによるグラフィカルなインターフェイス、その上122万画素CMOSを具えたデジカメとしても機能するという意欲作であった。
640×480の大画面液晶とタッチパネルによる操作性はなかなか良好で、他社が苦労している「iPod並の使い勝手」に貢献している。
iPodの回転方式を使わずに数百~数千に及ぶ項目をスクロールさせて望みのものを見付け出すインターフェイスを作るのは本当に難しいのだが、これをm:robe MR-500iではスクロールバー方式で解決した。左右の矢印タッチによるスクロールそのものは微調整以上の目的には使い難いが、バーの任意の位置をタッチすることで指定位置へジャンプできるので、対した不自由を感じない。
カメラ機能は性能面では携帯カメラ程度の代物である。画素数も低く画質も悪い。ズームなどは一切搭載されず焦点距離も固定、露出もオートのみと、「撮影」用としてはあまりにお粗末だ。
正確にはこれは「撮影機能」ではなく「イメージキャプチャ」と考えるべきだ。画面に今見ている景色を取り込み、画面タッチで固定する(そう、シャッターボタンもない。撮影は画面のどこかをタッチすることで行なわれる)。
今やiPodとの比較抜きで語られることのない携帯音楽プレイヤーにあって唯一、比較し得ないものを持っていた製品だったが、残念ながら発売から僅か1ヶ月でオリンパスは携帯音楽プレイヤー市場からの撤退を表明、このユニークな機種は命運を断たれる格好となった。
最初の機種だけに完成度は決して高いものではなかったが、正常な進化を遂げれば日本市場においてiPodと比肩し得るプレイヤーに……はならずとも、iPodの方向性に何らかの影響を与える程度の存在にはなり得たのではないかと思うと残念でならない。
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