よみよま/安野モヨコ
松尾スズキがスーパーバイザーとして発刊した文芸誌、季刊「hon-nin」の中で、
安野モヨコが描き下ろした8Pの漫画。
実は、安野モヨコ氏の漫画を、いままで読んだことがなくて、
わたしにとって最初の安野モヨコ漫画がコレになった。
「hon-nin」は、執筆陣のひとり町山智浩氏いわく
『「自分について書くこと」という「縛り」が書き手に課せられている』本。
自分を題材にした創作表現…と言えばいいのかな。
表現は執筆者それぞれだけど、その本質は大半が重たい。
だって、本人なんだもん。
安野モヨコの「よみよま」。
読者は想像します、「女の子」がだれなのかを。
想像せずに終われば、それはまた1本の漫画としてそのまま読み進めていいものなのだけど、
思い当たってしまえば、「違うかもしれないけどそうかもしれないよなー、ていうか(そうなんだろうなー←心の声)」と、
普段なら不粋と呼ばれる域の想像。
でも、この本だけは事情が違う。
松尾スズキに、その「不粋な想像」を許された本のように思う。
だとしてもなお、不粋には変わりないかもしれないけど。
あたたかい、やさしい気持ちに触れて「生きよう」と思えることも大切で幸せなことだけど、
生きなければ!やらなければ!と心の底のナニカに追い立てられ迫られながら
涙を流しながら血を流しながら走ることが、結果生きる原動力になるのも、
間違いでないように思う。
これは、作者に対する感想じゃなく、読んで自分にはねかえってきた思いだけど。
わたしがあのまんがに泣いてしまうのは、悲しいとか感動とかじゃなく(というかこの本に関してはみんなそうなんですけど)
ちくしょう、かかなくちゃ、やらなくちゃ…と伝染してくるからじゃないかと思う。
好きな芸能人と同じ服を着ちゃうくらいのミーハーな状態と、影響の具合としては実はそんなに変わらない気がする…。
モノローグ、中盤の「現実」と後半の「心」とで、すごい矛盾が生じてるんだよね。
それが、すごく生々しいなあ…と思う。まんがとして、主人公という「本人」として。
※「hon-nin」をKWにすべきところだったかもしれませんが、
あえて安野モヨコ氏に絞りました。
※他所に書いた自分の文章を一部転載しました;あしからず
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