黒川 勉のデザイン
ほかの誰にも つくりだせない空気
普遍的であるもの。
流行に流されないもの。
他に類をみないオリジナリティのあるもの。
空間の中に気配をつくりだすもの。
世界に対してクリエイティブに対して挑戦的であるもの。
黒川勉のつくりだすものは、常に新しく究極的な美しさがある。
彼のデザインは強い。
ただ単純にそう感じてしまう。
(「MARC」データベースより)
日本のデザインシーンを牽引し、全力疾走していた矢先、不慮の病で急逝したインテリア・デザイナー黒川勉の作品集。ほかの誰にもつくりだせない空気、ピュアに真摯に求めつづけたあのエネルギーが、この一冊の中にある。
確か彼に出会ったのは、大学に入って間もない頃に買った一冊のインテリアデザイン雑誌。
まだ若かりし黒川勉は、片山正通と共同で H.Design Associates で活躍していた。
二人並んで膝を抱え込み、写真に写っている姿がとても印象的だった。
杉本貴志が率いるSUPER POTATOから独立し、自らの新しいムーブメントを作り出していた時だったと思う。
この作品集にも片山正通、杉本貴志に加え、数々の海外デザイナーからもコメントがよせられている。
その文章を読んでいるだけでも、彼が本当にデザインと貪欲に突き詰めて戦い、心から愛していた事が伺える。
数々のショップインテリアデザインに加え、様々な表情を持った家具もたくさん紹介されている。
200ページにも及ぶカラーページに凝縮された、黒川勉への想いが詰まった貴重な作品集だと感じる。
様々な著書を読んでも、彼は本当に自分に厳しく、且つコミュニケーション能力豊富なバイタリティ溢れる人物だったことが分かってきた。
昨年7月、もう彼の声や言葉を聴けなくなってから一年が経ち、彼を愛したたくさんの人々によって刊行されたこの作品集を、あとがきとして言葉を添えている秋田寛は「未完の集大成」とかえている。
独自の世界を切り開き、日本の新しいデザインを作り出していた彼は、43歳という若さでこの世を去った。
後に残されたのは時代の流れを感じさせない普遍的なデザインと、彼の意志を引き継ごうとする強い想いだった。
この作品集が未完の集大成であろうが、この手にとって彼のデザインを感じ、彼と共にした人々の言葉を感じれることを本当に嬉しく思う。
彼は自分の考えを周囲に示し続けられると信じ、躍動してきた。
早すぎる死を受け入れてでも、その探し続ける意志を、僕も恥ずかしながら受け継いでいきたい。
「デザインに終わりはない。一度つくったものを、どう発展させていけるか。自らのデザインに向き合い、高めていく。」
黒川 勉 2005 逝去 享年43歳
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コメント (4)
2006/10/16
five-panda 私も最近になって彼の死を知って驚きました。片山正通はBAPE絡みの仕事でよく雑誌に出てるけど、最近どうしたんだろう...と思ってたら。H.Design時代も黒川さんの方のプロダクトデザインが好きでした。残念ですね。
2006/10/18
AGHOME そうそう、片山さんはNIGOとも仲良いみたいですね。最近で分かりやすいのがユニクロとかですかね。活躍されているのはとても尊敬できるんですけど、黒川さんが生きていたらどんな事やっていただろうなぁってそっちの方に気をとられてしまうんです。東京の展示会は行かれましたか?見に行きたかったですよ、ホントに。
five-panda KWの下書き化までして行く気満々でしたが1週間と短かったので...残念です。東京にいるのに地の利を享受しきってないです。
2006/10/19
AGHOME ギャラリー間ですよね。HPにも掲載されてなかったですよね。そですか、下書きしてたのにいけなかったって切なさいっぱいです。あのギャラリーは迷い迷い辿り着いた末、時間オーバーで閉め出されました。。。東京って、遠いっすね…。
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