ニコ
ニコ
ドイツ生まれのモデル/女優/シンガー。
ヨーロッパでモデルをしながらフェリーニの「甘い生活」に出演(どこに出てるかさっぱり分からないが)したり、アラン・ドロンとの間に息子をもうけたりしているうちに、ストーンズのマネージャーであるアンドリュー・ルーグ・オールダムに誘われ、ブライン・ジョーンズなどとレコードを作ったのが音楽業界へ入るきっかけになった。
後のジャンキー時代から知らない人にとっては想像できないかもしれないが、当時のニコは人間とは思えないほど美しかったと伝えられている。
その後ニューヨークへ渡りアンディ・ウォホールのファクトリーに出入りしているうちに、ウォホールのアイディアでVelvet Undergroundのボーカルを担当させられ、ヴェルベッツの1stは「Velvet Underground & Nico」というタイトルで発売。冒頭の"Sunday Morning"のニコの歌声一発で、このバンドの普通じゃなさ加減が分かるというもの。
しかし1st後はソロでの音楽活動をスタート。
若き日のジャクソン・ブラウンをツバメにして遊んだりしながら、何枚かのソロアルバムを発表するが、商業的にはうまく行くはずもなく、アルコールとドラッグにはまる日々をおくる。
70年代のソロの中でも「Desertshore」と「The End...(写真)」は大傑作。なかでもThe Endの方は、ドアーズのThe Endのカバーをイーノやロクシーのフィル・マンザネラ、ジョン・ケイルらをバックに、真っ黒なサウンドと上手い下手を超越したダウナーなボーカルを聞かせてくれる。
三人の演奏も下手(特にジョン・ケイル)、ニコのボーカルも下手、だからこそ音楽は演奏の上手さだけではないということがよく判る。
この頃ニコが客演した某ミュージシャンの日本語ライナーで、「ニコ」となる部分がしっかり校正され「二つ」になっていた事件は忘れようとしても忘れられない。
70年代後半から1988年にイビサで客死するまで、かなり深刻なドラッグ中毒を患いながらも、多くのライブをこなしその音源をもとにライブ盤を発売。特にNWの時代になってからはゴスの元祖扱いされたり、多くの人にリスペクトされたりしていたので、それなりに幸福だったのかもしれない。
60年代から70年代にかけ、時代のもっともヒップな部分を体現し、ある部分では先駆けていたアーティスト。
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