ヴェニスノショウニン
ヴェニスの商人(2004年米・伊・ルクセンブルク・英)
監督:M・ラドフォード(「イル・ポスティーノ」の監督、未視聴)
シェークスピアの喜劇の映画化。
16世紀末のヴェニス。貿易商のアントーニオは、ある日、年下の親友バッサーニオから、才色兼備の令嬢ポーシャにプロポーズするために必要な資金を用立てて欲しい、と借金を申し込まれる。が、彼の全財産は投資のために海の上。アントーニオは、自分が保証人となって、友人がユダヤ人の金貸しシャイロックから金を借り出せるよう、親身に世話を焼く。シャイロックもその話を承諾するが、それには、期限内に借金を返済できなければアントーニオの肉1ポンドを引き換えにいただく、という法外な条件がつけられていた。やがて不慮の海難事故で全財産を失ったアントーニオは、シャイロックから約束を果たすよう迫られて苦境に陥り…。
役者全員がすごくうまい。細かい表情まで絶品。映像も美しく、引付けられる映画。
アルパチーノ演じるシャイロックが”ユダヤ人は人間ではないのか”とキリスト教徒に迫るシーン。圧巻。あのシーンを見るだけで、シャイロックがこれまでどれほどの屈辱と鬱憤を溜め込んできたのかがよく分かり、彼がアントーニオに肉1ポンドを迫ったのも無理はないと思えるほど。
話全体は個人的には全然理屈が通ってるとは思えないんだけど・・・”慈悲”をと迫りながら、キリスト教徒がシャイロックに示した”慈悲”は果たして慈悲なのか、最大の屈辱なのか・・・。結局キリスト教が善で残りは悪なのか、と。このへんは何百年経っても全然かわらないんだなぁ~キリスト教を今のアメリカに置き換えれば現在の中東との関係も同等のような。力の強いもの、majorityはminorityを追い込んでも自分のなにがそんなに恨まれるのか、何をしたのか、理解できない・・・。反ユダヤ的という味方もできるが、キリスト教の矛盾も見えてくる。興味深い映画。
アントーニオとバッサーニオ、観方がおかしいから2人の厚い友情が愛人関係に見えるのか・・・と思ってたんだけど、アントーニオの憂鬱とはバッサーニオへの愛との観方もあるそうで。納得。そういうふうに見せてるんだろうな(たぶん)となると、バッサーニオは相当やるな。愛を利用してアントーニオから金とってるのか、しかも女落とすために。
どーでもいいけど、ポーシャ役の方、眉毛薄すぎるんじゃないかしらん。男装のほうが美しかったんだけど・・・
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