ニホントコウキ
日本渡航記―― フレガート「パルラダ」号より ――
幕末に、江戸湾浦賀に入港したアメリカ合衆国のペリー提督に続き、長崎に入港したロシア帝国のプチャーチン提督。彼らを迎え、日本を代表して条約交渉にあたったのは、徳川幕府の官僚川路聖謨(かわじとしあきら)
プチャーチン提督の秘書官として、その交渉を間近で見守り記録した作家ゴンチャロフが著した紀行文『フリゲート艦パルラダ号』から、日本関連の記事を抜粋したものです。
幕末の人や風俗が、作家らしい生き生きした筆致で描かれていて、興味深いです。
川路聖謨について、賢い人は、洋の東西を問わず、見ただけでわかるものだ、とか、武士の装束の色を、ロシアの社交界の女性のドレスで流行している、上品にくすんだ色に似ている、とか・・・・。
でも、読んでいて一番ドキッとしたのは、長崎の港の自然の美しさをほめたたえて、「もしヨーロッパ人がここに館を建てたら、どんなにか素晴らしい保養地になるだろうに」と書かれていること。
もし、明治の日本人が踏ん張ってくれていなければ、日本は今頃、欧米人によって所有され、設計され、管理されている、”アジアンリゾート”の国の一つになっていたかもしれません。
ありがとう、幕末、明治の人たち。
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