タイヨウノウタ
タイヨウのうた
踏み切りはずっと、閉まらない。
そんな、夜から朝へ紡がれる物語。
メジャー映画監督としては最年少(?)らしく、
同い年の25歳の監督。
始めはお手並み拝見、的に見ていたのだけど。
当たり前の場面を当たり前に描いて、
でも喜びの場面を喜びで、
悲しい場面を悲しみで満たせることの、
どんなに非凡なことか。
世間にはポップであることをまるで罪であるかのように批評する人もいるけど。
劇中登場する、
いかにもな設定、いかにもなシチュエーション。
そもそも、太陽に当たると死んでしまう病を背負った少女が、
少年と出会い歌を歌うというストーリー自体、
これ以上なく分かりやすくポップ。
でも、ベタな多くの場面がベタに見えない。
シーンの端々から、物語に人物に対する監督の愛を感じる。
男の子が女の子の、女の子が男の子の、
頬を抓って表情を曲げる場面が2度、
分かりやすく言うと非日常的な、普通じゃない風景の中で描かれる。
閉まらない踏切や、不恰好な宇宙服越しや。
でもそんな異常すら正常に歪めてしまうような、
暖かい目線が注がれているのだ。
終わらない夜にだって、滑稽な宇宙服の中にだって、
笑顔も涙もある。
それってベタで普通で、大事なことで…
- 2006/12/03登録
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