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ヤカンヒコウ

夜間飛行

  • 夜間飛行の画像

サン=テグジュペリといえば、『星の王子さま』ですが、小説も素晴らしいと思います。

表題作の『夜間飛行』は、初期の航空機での危険に満ちた夜間飛行に携わる、英雄的な人物像を描いて、評価が高い作品です。

また、収録作品の 『南方郵便機』には、魅力と謎があって、惹きつけられます。

「水のように澄んだ空が星を浸し、星を現像していた。しばらくすると、夜が来た。サハラ砂漠は月光を浴びて、砂丘へと広がっていた。僕らの額の上にはものの形を示すというのではなしに、むしろそれを組み立てて、それぞれのものに優しさを添えてみせる月の光が射していた。」

という、『南方郵便機』の冒頭の文章が、とても好きです。

でも、飛行士のベルニスと逃避行する、ベルニスの幼ななじみで、人妻であるジュヌヴィエーヴのことが、どうも私にはよくわかりません。

「本物のセザンヌ以外、見たことも愛したこともない」生い立ち、というのが、具体的にイメージできなくて・・・。
とても裕福だけど、セザンヌ以前の、古い時代の美術品には、あまり関心がない女性ってことなのかなあ?

飛行機というと、当時の最先端なんでしょうに、飛行士ベルニスは、ペルシャ絨緞を、壁に、古い城館のタペストリーのように懸け、ろくに家具を置かず、まるで砂漠の隊商の天幕の中のように部屋をしつらえている。
あまり、近代的、機能的とは言えない好みです。
そして、彼の好み、生き方を、ジュヌヴィエーヴは否定します。

この葛藤が、破局につながっていくのですが・・。

※カバーの表紙絵は、宮崎駿監督が描いています。

夜間飛行

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詳細情報
  • 新潮社
  • 人名: サン=テグジュペリ;著/堀口大學;訳
  • 2006/12/25更新
  • 2006/12/25登録
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