Welcome To Sarajevo
あのサラエボを舞台に、イギリス人ジャーナリストと孤児達と彼彼女等を取り巻く人々のお話。
ボスニアはきっと豊かな国だったのだと思う。
オリンピックも開催された有名な町。
瓦礫と化していても、各所で観られる町並みを見てそれはすぐに分かる。
この映画を観て感じた事。思ったことは沢山ある。
ただ、書ききれない。
なので、一つだけ書く。それは運転手のリストのお話。(多少ネタバレ)
豊かな国で戦争が起こる前に、きっと高度な教育を受けたのだろう。英語が話せるリストと彼の仲間達。
銃弾におびえながら重い水を運ぶような環境で、食べ物が乏しくても、三つの卵で作ったオムレツ(と言うよりスクランブルエッグ)を
お互いに譲り合いながら頬張る。サラエボの皆の前でコンサートを開くんだと夢を語り合う。僕とそう年も変わらない。
内戦が激しくて、荒んだ空気の中でも彼らには「良識」があった。
孤児院の院長もそうだ。年頃の子供達を、悪い方向に進まないように必死に守ろうとしている。
でも、タバコを吸い。ジャーナリストをからかう少年少女達の表情は違っていた。
少年少女達は、きっと生まれたときから、鉛が飛び交う中で育ったのだ。
そして、とうとうリストも、民兵として銃を手にしてしまう。
ただ、「こんなところ、戻る場所じゃない」と言う台詞があらわすように、彼の中には「良識」が残っていた。
戦争が終われば、きっとボスニアを背負っていくであろう彼。
しかし無常にも、チャップリンの人形がある部屋で、彼はスナイパーに狙撃されてしまった。
あまりにも静かなシーン・・・。
最後に丘の上でチェロを弾く彼の友人の表情が、僕の胸を刺す。
それは絶望なのか? 怒りなのか? 悲哀なのか?
各所で流れてくる「音楽」が身にしみる。
リストだけでなく、様々な人間の物語が詰まっているので、様々な感情を抱き、様々な思考回路を揺り動かす映画です。
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