デザインにひそむ<美しさ>の法則
巷にあふれる製品のデザイン、「工業デザイン」に的を絞って、それに潜む「美しさ」の原理原則について述べた本です。
わたしたちの身の回りにあふれる製品。それらには個々のデザインがあり、またそれを設計・デザインする、無名(匿名というべき?)の工業デザイナーと呼ばれる人たちが存在します。著者は長くその工業デザイナーとして仕事をしてきた人。その立場で、デザインの現場で使われる、法則とも言うべきものについて書いてあります。
デザインの初歩とも言うべき黄金比・白銀比の話から始まり、シンプルデザインやピクトグラム、ユニバーサルデザインなどといった事項について考察・解説を加えています。
随所にiPodやプレステなどの実例が写真つきで挙げられ、なるほど「法則」はこう使われているのか、と納得できる構成になっています。
自分が興味深かったのは、美しさと機能の有機的結合、地域・文化・歴史といったローカルなものとデザインとの関係、について書いてあるところです。この項を読んで、これらのことに興味が湧きました。巻末に関連文献情報もありますし、より深く知りたい人へのガイドラインにもなっているように思います。
唐突ではありましたが、「萌え」なキャラクターについて、デザイン論的に分析を試みている点も面白いと思いました。身近なものをデザイン的な視点で見ることで、日々の生活が楽しくなりそうです。
以上のように、本書は身近な製品を実例に、デザイン論をかみくだいて解説した好著と言えると思います。1日で読み切れるボリュームも手頃ですね。
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