スズキセンセイ
鈴木先生
タイトルが『鈴木先生』というだけあり、いかにも平凡な設定。どこにでもある、ミニマムな世界の話。誰も特別な能力がわるわけじゃなくて、どうしようもないくらい劣っているわけでもない。
だいたい僕たちの世の中っていうのはそんなもんです。でも、そこにいる本人にとってはそれが世界のすべてであり、とても重要なことだらけ。それを見事に物語にしています。
最初、絵が古くて劇画風なので一瞬戸惑うかもしれませんが、読みすすめていけばすぐに引き込まれます。とにかく登場人物みんながそれぞれに必死なんです。生徒は生徒なりに、先生は先生なりに。
人と人の付き合いを描いた、とてもおもしろい作品だと思います。これは余談ですが、僕は『先生』というのは「職業」ではなくて「生き方」であるべきだと思っています。そういう意味で、鈴木先生は先生として生きようとしているように思います。
「鈴木先生」作者:武富 健治 、双葉社
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