フォーマ ディー ハチマルマルアイ ディーエス タッチパネルツキ ニガメンケータイ
FOMA D800iDS ──タッチパネル付き2画面ケータイ──
「まるでニンテンドーDSのよう」と形容される、ちょっと不思議なFOMA端末。2007年1月に発表され、同年2月に発売開始となります。
http://www.nttdocomo.co.jp/product/...
http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/...
http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/...
D800iDSは、Nintendo DSが販売開始されてから1年弱が経過したあたりで試作機が発表されました。2005年9月のことです。
http://k-tai.impress.co.jp/cda/...
http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/...
http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/...
D800iDSが生まれた背景には、もしかすると「ソフトメニュー・ソフトキー」に対するユーザーからの苦情があったのかもしれません。
この手のユーザビリティ錯誤問題を起こしたことで(ある意味)有名な端末は……これかな。
http://www.au.kddi.com/manual/w32k/...
この端末には、いわゆる「短縮ダイアルキー」が画面下に3つ付いています。
で、そのほかは通常端末なので、当然ソフトキーは「画面下端に表示されている機能3つ」がそれぞれ(ケータイを使い慣れたユーザにとってはおなじみの位置にある)「左ソフトキー・カーソルキー中央・右ソフトキー」に対応しています。
……ところが、ユーザの中には「ソフトキー操作を行おうとして、短縮ダイアルキーを押してしまう」という事例があったそうです。
http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/...
基本的にケータイというものは、「Aという位置にあるキーはaという働きをし、Bという位置にあるキーはbという働きをし……」という、一種の【歴史を経て形成された、暗黙的な合意】があることを前提にしたインターフェースを持っています。
【暗黙的な合意】を前提としたインターフェースに前倣えで新しい機種がどんどん製作されてきたため、結果として「機種を乗り換えても基本的な操作は見当がつく」状態を維持している……と。
ところが、そのインターフェースの【暗黙的な合意】を知らないユーザにとっては、それらの対応関係が全くわからないわけです。故に「どこを触ればどうなるのかが、全く解らない」という状態に陥ってしまうわけで。
こういう不都合は、「ケータイのキー付近に印字可能なキープリントの量が限られている」ことが主因となっています。
この弊害は、たとえば日本で最も(もちろん、ローマ字入力よりも)普及している「かなめくり入力」という独特な文字入力方法にも現れています。
最近のケータイでは「ポケベル入力」という入力方式が徐々に復活しつつありますが、大抵ポケベル入力は「入力ガイドが画面に表示されず、完全に暗記していないと使い物にならない」といわれています。
「かなめくり入力」では、特定のボタンを何度か連続的に叩いて必要な文字を出すという決まりを作ることで、キープリントに印字する文字の量を最小限にとどめることに成功しました……多分、いま「かなめくり入力」が普及している理由は、そういうところにあるのだと思います。
こういう事情を改善するために、D800iDSの「タッチパネル液晶」ははっきりとした効果をもたらします。
http://www.fomasquare.com/special/...
物理的なキー配置に左右されず、ソフトウェアキーによる操作を行う仕様なので、自由に実質的なキーサイズを変更できます。
たとえば、その場その場で必要な機能を「メインディスプレイ下部に表示した【ソフトキー用表示】に対応するというお約束を持つ【ソフトキー】を押下する」などという間接的な操作を必要とせず、「タッチパネル液晶に表示した仮想キーを直接押下する」という直接的なアクションで指示することができます。つまり、「ケータイを使うためのお約束を知らなくても操作できる」わけです。
また、前出の「ポケベル入力」のような操作をする場合にも、「完全に暗記して操作する」などという必要がなくなります。
いわゆるポケベル入力には、厄介なことに「機種によって操作方法が微妙に違う」という問題があります。
たとえば、W-ZERO3[es]でポケベル入力を実現する「ctrlswapmini」というソフトでは、機種ごとに異なる作法をできる限り回避するために「ユーザが【キー→文字】変換ルールを自由に割り当てできる」仕掛けを製作して、この差異を吸収しようとしています(ただしW-ZERO3[es]の動作上、どうやっても再現できない部分はあるので……どうしても限界はあるようです)。
一人一人が慣れ親しんでいる「ポケベル入力」の中身が異なるような状況なので、ポケベル入力について特に注力するメーカーでは「ポケベル入力用のガイドを画面に表示する」ということも行われていました(代表例は松下と三菱でしょうか)。
この場合、D800iDSの「タッチパネル液晶」を「ポケベル入力用のガイド&タッチ入力用のキー」として利用すれば、「入力ガイドがあるので迷うことなく入力できる」というメリットを得るだけでなく、「ポケベル入力が覚えられないから使えなかった、という人でも使えるようになる」という点と「キー押下ごとに表示を変更することで、そのときに必要な表示を最も読みやすい大きさで表示できる」という点の2点がメリットとして生まれることになります。
D800iDSでは、この特性を生かして「誰も練習してはいないけれども、ポケベル入力よりも高い入力効率で文字入力ができる方法」を実装しました。
極端な話、下記のような「変な入力法(2005年3月に設計したコンセプト配列)」を実装しても、「覚えずに入力できる」という点は変わらない……それが本機の魅力なのかも。
http://d.hatena.ne.jp/maple_magician/...
名称としては従来と同じく「2タッチ入力」なのですが、本機の2タッチ入力では「濁点キーを別途押すのではなく、濁音文字を直接選択できる」仕様になっています。
濁点の使用頻度は日本語文においてとても高く、おおむね全キー打鍵中の10%程度が「濁点を打つために」操作されています。
濁点の別途操作を不要とすることで、D800iDSは「一番入力効率がいい携帯電話」になった……というわけです。
(ちなみに、スマートフォンにあるQwertyキーボードを使ったローマ字入力では、両手を使って(あるいは指をかなり頻繁に動かして)やっと1.4~1.6タッチ入力……という状態です。片手のみで入力できる文字入力手法では、最も高効率な携帯ローマ字入力でもおおむね1.99タッチ入力程度なので、D800iDSの「2.0タッチひらがな入力」は「安直なくせに高効率」という、面白い性質を持っていることになります)
実は、以下のページにある記述のみを始めに見つけた時点で、入力方法を予測してみたことがあります。
http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/...
「完全な2タッチ入力」という意味の表現をもとに、予測を下記のように書いていました……現実には「あまり当たっていないらしい」のですが(苦笑)。
http://d.hatena.ne.jp/maple_magician/...
曖昧な「2タッチ入力」ではない、本機のような「2.0タッチ入力」については……個人的には結構前から「実際にメールやブログの記述をするために」使っています。
……とは言っても、D800iDSを使っているわけではなくて、W-ZERO3[es]用に製作したかえで携帯配列の話だったりするわけですが。
http://d.hatena.ne.jp/maple_magician/...
かえで携帯配列は、ひらがなを入力するために使うキーは「1234567890」の10個のみなので、D800iDSよりも指を動かす範囲は狭くなっています。また、清音(=濁点が付かないほう)の母音並びはポケベル入力とほぼ同じなので、結果として「123456を良く使い、789はあまり使わず、*0#はほとんど使わない」という風になっていて、端末の重心から遠いキーをなるべく使わないようにしています。
http://d.hatena.ne.jp/maple_magician/...
そのため、D800iDSを使ったときには(かえで携帯配列を使うよりも)若干打ちづらくなってしまうような気はするのですが……いずれにせよ、「2.0タッチ入力」の入力感覚は把握しているつもりです。
3ヶ月ほどかえで携帯配列による「2.0タッチ入力」をやってみて思ったことを、とりあえず拾い集めてみました。
【90文字近くある全部のひらがなが「2回ぴったり」で打てる。これは慣れてしまうとかなり快適。濁点などを後打ちにしていた「ポケベル入力」に慣れていた人ほど、真っ先にハマりそうな気がする。それと、「親指シフト」のような「1操作=1かな」という仕掛けに慣れた人にとっても取っつきやすいと思う。】
【カーソルキーを使った文字送りが一切必要ないので、指を動かす範囲があまり広がらず、指を動かす割には疲れにくく、指が痛みにくい。】
【タイマーを利用した自動文字送り待ち・長押しによる操作などが必要ないので、端末のタイミングを見計らいつつ文字入力をするような必要がないのは精神的に楽。】
【濁点や半濁点を後からつけたり、小さな文字のためにシフト操作を行ったりする必要がないので、単純に操作数が減って楽になる。】
【割と使う機会が多いカギカッコ・カッコ・感嘆符・疑問符・長音・波線・アンパサンドの全てが、他のひらがなと同じく2回の操作で打てる。】
【使う機会が多い「ゃゅょっ」は打ちやすいいちにあり、使う機会が少なすぎて忘れやすい「ぁぃぅぇぉ」は忘れにくい位置にあるので、コストに見合った打ち易さになっている。】
……と、いくつかはD800iDSでもそのまま通用するであろう、このような感想を持ちました。
かえで携帯配列は「入力ガイドが存在しない環境(たとえばW-ZERO3[es]とか)でも使えるように、覚えやすさを最優先に配置せざるを得なかった」のですが、D800iDSのような端末であれば入力ガイドがありますから、さらに「表示されることを前提にして、より入力効率を追及した入力法を設計できる」という面白さがあります。
最近設計試験をしてみたのですが、うまくやれば230文字あたり401操作(=おおざっぱに計算すると、パソコンのキーボードを使って一般的なローマ字入力をするのと同等)ぐらいの入力効率は確保できそうです。
http://d.hatena.ne.jp/maple_magician/...
それと、Kodamaというローマ字入力法を設計されている方が新たに公開されたKodameという入力方法では、12キーのみでローマ字入力近似の方法を実現し、かつ打鍵数も十分に低く抑えられています(Kodame以外の携帯ローマ字入力法は前出のとおり、本機が採用する入力法とほぼ同等の入力効率です)。
http://d.hatena.ne.jp/maple_magician/...
D800iDSでは「入力方法をユーザが弄る」仕掛けはたぶんないだろうと思いますが、今後の端末には結構期待してもよいのではないかな、と感じました。
……って、こんな内容でよいものかどうかは不明ですが^^;、とりあえずD800iDSには期待しています。
特に、今までケータイの「かなめくり入力」が億劫で仕方がないと思っていて、かつ「タッチタイプにはこだわらないから、その範囲で一番楽な入力方法を選択してみたい」という方には、それなりに受け入れられそうな予感がしています。
(2007年9月27日0:38:41追記)
ちなみに、D800iDSのハードウェアを使って、ソフトウェア的な変更のみで「わかりやすさをなるべく維持したまま、もっと入力効率を上げる」方法があります。
http://d.hatena.ne.jp/maple_magician/...
上記で上げた「カシス配列」という方法を使えば、15キーというD800iDSのソフトキーをそのまま使って、【両手操作が必要なローマ字入力となんら変わらない入力効率】を実現できます。
http://d.hatena.ne.jp/maple_magician/...
(この入力法は「提案」であって、実際にD800iDSで今すぐ使える……というわけではありません。)
これは「カシス配列の性能がいいから」できるのではなくて、単純に「ローマ字入力の入力効率が悪すぎるから」実現できているだけです。
そのため、ローマ字入力と同等の効率が出たとしても、大してうれしくはなかったりもするのですが……片手入力でも「世間でもてはやされているらしきスマートフォンと同じ入力効率を、片手操作のケータイで実現できる」というのは、結構面白いところなのかもしれません。
D800iDSのバージョンアップ版が、一体どういう入力法を載せてくるのか……今から少し、楽しみにしているところです。
- 2007/09/27更新
- 2007/01/31登録
- 6216クリック
「FOMA D800iDS ──タッチパネル付き2画面ケータイ──」を検索
このキーワードを共有する
-
コメント(0)
コメント (0)
まだコメントされていません。






