じゃんぐるくろべえ
ジャングル黒べえ
アフリカからやってきたジャングルの野生児。二本足で歩き空も飛ぶゾウのパオパオにまたがり、弟、赤べいと共に日本の街を爆走する。TV放映当時、小学生だった私は、あまりの過激さと主人公の予定不調和な行動と意味不明な言動(ウラウラベッカンコー!)にビビり、ちょっと退いた目で見ていた。しかし我妹が先にハマり、やがて私も裏番組であったウルトラマンエースをやめてこちらを見るようになってしまう。次の日の学校でもエースの話題をする子(正統派男の子)、うららうらら~と雄叫びを上げて踊る子(ナンセンス系男の子)の2グループが存在した。
今にして思えば映画「クロコダイル・ダンディー」やリュック・ベッソンの「フィフス・エレメント」(女ターザン物語)に比べても、主人公や登場人物たちのキャラクターの作り込みが素晴らしく、カルチャー・ギャップが引き起こす笑いの本質をついた、よく出来た物語だったように思う。科学文明の進歩とは別のところにある時間や人々のこと、プリミティブなものの中にある純真さ(一宿一飯の恩義で、最後までダメ少年に誠心誠意つくす)。ギャグマンガの中にもそんなテーマが見え隠れしていて、少なくとも私はこの作品で民俗学に目覚めました。そんな「もうひとつのターザン」物語。
そんな名作も14年前に『ちびくろサンボ』問題に端を発する黒人差別であるという、大阪府の市民団体「黒人差別をなくす会」の指摘により封印され、現在に至る。今頃はアフリカ・コンゴ盆地の奥深くにあるという伝説の国・ピリミーに帰って、酋長に就任しているに違いない。さあ、みんなも「ウラウラベッカンコ!」
なお、黒べえのキャラクターデザインは宮崎駿氏によるものとのこと。
- 2002/05/27登録
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