許されない愛/沢田研二
ザ・タイガース解散後、ソロデビュー最初のシングルは「君をのせて」という、優等生的なバラードで、これで軽い肩ならしの後、満を持してリリースしたのがこの曲。1974年リリース。
歌詞はいきなり‘忘れられないけど 忘れようあなたを めぐり逢う時が 二人遅すぎた’・・・つまり、人の彼女(あるいは奥さん)を好きになっちゃたわけですね。
2番では‘帰るところのある あなたなら遠くで 僕は幸せを ひとり祈るだけ だけど命 かけた愛なら 今すぐあなたの もとへ戻って どこかに奪って 逃げて行きたい’・・・と絶叫するわけです。
G.S.時代は少女マンガのような恋の歌を歌って不動のアイドル人気を獲得していたジュリーの、イメージチェンジ戦略としては完璧なんじゃないかしらん。一歩間違えば不倫のドロドロソングになるところを、あきらめさせることで純愛の一線を保ち、それでもなお‘奪ってしまいたい’と葛藤する姿で、男性ファン獲得をも視野にいれてるわけですな。
歌詞もメロディーもシンプルで、余計な描写や仕掛けは一切無し。
アレンジも基本はシンプルなバンドサウンドなんだけど、ブラスを全面にフィーチャーして、けっこう派手なブラスロックに仕上げてて、なかなかにワイルドでエモーショナル。
ギターの16ビートカッティングも、とってもカッコよい。
なにせ30年前の音源なんで古さは否めないけど、シンプルな曲だけにちょっとリメイクするだけで、じゅうぶんかっこ良く化けさせることができると思う。ただ、これほどの激しい情熱に説得力を持たせることができる力量とキャラクターがボーカリストに必要だけど。ラストの絶叫ロングトーンは、ボーカリストなら一度は歌ってみたいですなあ。
この曲のヒットで、以後ジュリーはしばらく‘年上の女性に惹かれる青年’路線が定着。
後に西城秀樹もこのコンセプトで「ブルースカイブルー」という名曲を歌いますが、それはまた別の機会に。
- 2007/03/26登録
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