フランク・ザッパ / ホット・ラッツ
Frank Zappa / Hot Rats
69年作品。奇才フランク・ザッパが初期マザーズを解体して挑んだソロアルバム。アメリカはボルチモア出身といえばこのフランク・ザッパ、映画監督のジョン・ウォーターズを僕は思い出す。2人に共通していることは何か恐るべき執念を持って作品を送り出していることだが、ザッパは特にその作品数の多さからも膨大なメッセージが詰まっていて、聞き手は彼の人生を俯瞰している気分になれる。今回はその大量にある作品群の中から、初めに僕が衝撃を受けたアルバムをご紹介したいと思う。
「ピーチズ・エン・レガリア」(#01)で鳥肌が立った僕は、「これがあのフランク・ザッパなのか」とおもわず耳を疑った。これまでの実験的要素の強い音楽とは違い、スマートでいて大胆なこの楽曲は、彼の変化を如実に感じることができたのだ。ベースとしてはイアン・アンダーウッドとザッパの目を見張るジャムがあり、「ウィリー・ザ・ピンプ」(#02)で登場するキャプテン・ビーフハートの野蛮で野太いヴォーカルや、 「イット・マスト・ビー・ア・キャラメル」(#06)で参加しているJEAN LUC PONTYの狂喜のヴァイオリンなど、個人の能力が如何なく発揮されていることに感動を覚える。ザッパはここでさらにフリーな感覚と確信を得、激動の70年代へと突入していき、音楽性にさらに目覚めていくことになるのだ。
ビートルズの『アビー・ロード』がキング・クリムゾンの『クリムゾン・キングの宮殿』にチャート1位を奪われた後、『宮殿』を抜いたのは他でもないこの『ホット・ラッツ』だった。さらに、その年のメロディー・メーカー誌の人気投票で、アルバム・オブ・ジ・イヤーの堂々一位となっており(2位:レッド・ツェッペリン「レッド・ツェッペリンII」、3位:サイモン&ガーファンクル「明日に架ける橋」)世間一般でのロックアルバムとしての評価も文句ナシといえよう。ザッパはフリークアウト(世間からの独立)以後、93年に没するまであらゆるジャンルの音楽に果敢に挑戦しており、レポートのように僕らにアルバムを提供しつづけた。CDの多さで購入するのをためらう人もいると思うが、まずこのアルバムを購入することに間違いはない、と僕は断言したい!!そして、ここからザッパフリークになり、お金がみるみるうちに使われていくことにご用心をしてもらいたい。
- 価格: 2427円(限定デジパック仕様)
- メーカー: IMAGICAメディア
- 年(代): 1969年
- 人名: フランク・ザッパ
- 2002/05/29更新
- 2002/05/29登録
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