21_21 DESIGN SIGHT
六本木にオープンした話題の「東京ミッドタウン」の施設群のひとつ。デザインの発信拠点を狙って造られたという。設計は安藤忠雄氏。三宅一生デザイン文化財団が運営する。
緑地の中に位置し、地上部分はほとんどが屋根。地下には安藤らしいコンクリート打ちっ放しの空間が広がっている。全長50メートルを超す「一枚の鉄板」による屋根が特徴的で、屋根の形は、三宅一生の「一枚の布」から着想を得ているという。
4月1日午前11時。入り口には既に列ができていた。オープンに合わせて4月18日まで、建物の完成までのプロセスを紹介する「安藤忠雄 2006年の現場 悪戦苦闘」展が開かれている。全く知らずに訪れたのだが、その日は安藤氏のギャラリートークとサイン会が予定されていた。思わず列に並び、本にサインしてもらった。全員に名前を聞き、ローマ字でサインしていく。その律義な仕事ぶりに、建築と共通するものを感じた。
安藤は言う、「日本が世界に発信していけるものは何か。デザイン、そして環境。建築家は、建物を造るとともに環境を考え、そして自分たちが何をしていけるか考えるべきだ」と。仕事の現場を見せるのもそうした一環であり「建築は現場の技術で成り立っているが、誇りを持ち仕事をしている日本の職人には光が当たっていない」との思いも込められているようだ。展示の一部には、コンクリート打設前の鉄筋がむき出しの壁面を見せるコーナーもあり、ユニークだ。
安藤自身が環境をはじめ社会や地域にかかわるさまざまな活動を展開していることは周知の通り。安藤はこうも語った。「目立つ、形のある、シンボリックな仕事はもういらない。東京の建物は40年で壊されるが、資源のない日本では150年はもつようにしないと」。やはり、畏敬すべき建築家である。
芝生の広場を挟み、ミッドタウンの中核施設のひとつとしてサントリー美術館と向き合っている。その土地の素材を使った建築を手掛け、安藤より一世代下の隈研吾の設計だ。もともと興味を持っていたが、ちょっと前に福井で講演を聴き、感銘した。二つの建物は知らず知らずに響きあっている(そういえば、最先端のミッドタウンには木材もふんだんに使用され、意外と和のテイストである)。環境や景観へのまなざしに相通じるところがあるからだろう。
同じミッドタウンでも、黒川紀章設計の「新国立美術館」は安藤や隈との建築思想とは随分と違うように感じる。直接は見えない、少し離れた位置にあるのも、偶然ではないような気がする。
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住所:
東京都港区赤坂9-7-6
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- 電話番号: 03-3475-2121
- 2007/04/15更新
- 2007/04/07登録
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