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国立新美術館

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3月30日、転勤により東京へやってきた。折しも、六本木を再開発した東京ミッドタウンのオープンした日。翌31日に、先行して開館している国立新美術館を見に行った。
ガラス張りの曲線を描いた壁面が特徴的だ。今さら言うまでもなく、「あの」黒川紀章設計である。その外観に、やはりというべきか「うーん」「うぇっっ」と腕組みして、うなってしまう。

何の因果か、3月31日付の朝日新聞土曜版の「フロントランナー」のコーナーには、新国立のロゴをデザインした佐藤可士和が登場している。彼の仕事ぶりは面白いと思うし、新聞の見出しにもあるように「本質をつかみ表現する」人として、新国立のロゴ自体は意表を突いて作品だとは思う。逆にいうなら、新国立の本質というか、コンセプトそのものに対して抱いていた大きな問題というか、疑念を再認識せざるをえなかった。

「国立」という名前はついているが、はっきり言えば上野にある東京都美術館の代替というか、第二施設ではないのか。「日展」のような各種団体展への貸し館が柱のひとつになるはずである。自前のコレクションを持たない、理念があいまいな美術館である。徒弟関係ともいうべきヒエラルキー構造を拠り所に、一点ずつ持ち合った作品を仲間内で評価しあって優劣を決めるその運営法や、2段掛け、3段掛けは当たり前の展示を許容する美術館なのである。

朝日の記事を引用すると、「そのため『性格がはっきりしない美術館』との批判を受けることも。だが、それは『絶えず展示が入れ替わり、常に新しい美術館』である、とも言えるはずだ」。

別に佐藤はクライアントに迎合するわけでもなく、この施設の本質を見抜き「新」という一文字で表現したのだという。

果たして、コレクションという「蓄積」や「厚み」を放棄したそういう本質は胸を張れるものなのだろうか。それは単なる「空虚」「空っぽ」ではなかろうか。

実は、「おれの建築はどうだ」と言わんばかりの黒川の設計に大きな疑問を持っていて、見に行った次第。入館していないので断定するつもりはないが、そもそも「ガラス張り、曲面」という造りが美術館にふさわしいのかどうか。

思い起こすのは福井市美術館である。「ガラス張り、曲面」という造りに加え、地元出身の彫刻家・高田博厚の作品以外にコレクションを持たない点も期せずして共通している。異彩を放つ曲線美は、作品を展示する美術館機能としては適していないと感じる人は少なくないはずだ。 国内外で美術館の設計に定評のある建築家は日本に何人もいるが、黒川は決してその中には入らないだろう。

独立法人化で国立のミュージアムが厳しい運営を迫られる中、ハード、ソフトともに訳のわからない不可思議な施設がなぜできてしまったのか合点がゆかぬ。

追記
「モネ大回顧展」見に行ってきました。モネは良かったが、美術館は???。予想どおりでした。でも、レストランやカフェがあって、なぜか、美術館らしからぬところで人気スポットなのよね。悲しいかな。

国立新美術館

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nob-bro
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  • 10:00~18:00
  • 2007/04/14更新
  • 2007/04/07登録
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