サンセイドウ エイゴゴギゴゲンジテン
三省堂 英語語義語源辞典 (英語辞書)
世界でも数少ない(と思われる)英和辞典として実用可能な本格的語源辞典。(収録語数49,000項目)
同じ辞書を会社用、家用と二冊買ったのも、辞書一冊に5,000円を払ったのもこの辞書が初めてだ。そして、たぶんこれが最後だろう。電子辞書全盛の今、一冊の辞書に5,000円は高い。ただ、それを補ってあまりあるほど内容が素晴らしい。
(有名な語源辞典としては、研究社の「英語語源辞典」があるが、記述は非常に詳細だが、語源に特化した専門書であり、7.770円とさらに高価であるため、「英和辞典」としての利用を考えると、こちらの方が実用的だ。)
英語の語源辞典はたくさん出版されている。たいていの本屋にも数冊は置いてあるはずだ。
ただし、ほとんどが単語集的な使い方しかできない。補助資料であり、参考用である。単語の意味を調べつつ、語源も知る、といった使い方には適さない。英和辞典としても十分実用的な語源辞典は、知る限りではこの辞典だけだ。
そもそも英語という言語は、ブリテン島への侵略者だった古ゲルマンの一部族の方言がその発祥である。しかし、ドイツ語の方言と呼んで良かった古英語は、その辞典で話されていたラテン語を飲み込み、さらにヴァイキングの侵入で北欧語が加わり、ノルマンコンクエストにより征服者の言葉としてラテン語系のフランス語が流入した結果、ドイツ語でもフランス語でも無いよくわからない言語、「English」になっていった。
それの成立の事情に加えて、イギリスが辺境の小国から世界最大の覇権国家へと成り上がっていく過程で、そこで遭遇した多くの異文化圏の言葉を飲み込んでいったので、「不規則」「非論理的」「発音がバラバラ」という学習者にとって悪夢のような言語となった。(さらに、独立した旧植民地が、移民を受け入れつつ本国と入れ替わる形で覇権国歌となった関係で、現在はますますややこしい言葉になっている)
語源がわかれば、類推の幅が広がり、語彙はさらに増えていく。
これは正しい。実際、自分でもそう感じる。そのため、この辞書はある程度以上の英語学習者向きと思われがちだろう。
しかし、むしろ英語の初級者に薦めたい。英語という言語は上記のように、「実に覚えることが難しい」言語だ。その背景にあるモノに興味が湧かないと、ある程度以上の習得はよほどの熱意がないと難しい。
初級の辞書としては十分すぎるほどの収録語数があるので、ここを入り口として英語の世界に触れてみてはどうだろうか。個人的には自信を持ってプレゼントできる一冊だと思う。
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