ショウジョウバエ遺伝資源センター
京都工芸繊維大学に設置された、ショウジョウバエ系統の維持・開発、他研究所への提供、データベースの構築などを目的とする研究機関。
中でもとりわけ注目されるのは、「あなたのラボのインキュベーター」をキャッチフレーズに、年間登録料(1430円)とわずかな実費手数料のみで、世界中どこの研究機関にもショウジョウバエ系統を発送する提供活動(写真)である。
ショウジョウバエは、(1)発育が早く、卵をたくさん産むため、世代交代が早い(1年間で30世代を重ねるという)、(2)飼育が簡単な上、体が小さいので、えさのコストもわずかですみ、飼育のためのスペース が少なくてすむ、(3)染色体が4対8本しかなく、研究がしやすい、(4)研究材料として90年の歴史があり、その間に、極めて多くの突然変異が発見され、さまざまな系統が作られてきたために、データが蓄積・整理されている、などの特長を持っており【参考】、遺伝学や生物学の研究に欠かせない存在なのである。
ショウジョウバエ系統の提供活動を行う機関は国内に複数あるが、この機関は、保有・維持している系統数で他を圧倒する。その数およそ14000。
言うまでもないが、世代交代の早い生物の系統を維持するということは、同系統の交配(「植え継ぎ」)を頻繁に続けなければならないということである。しかも、その交配の時に10万匹に1匹ほどの確率で発生する突然変異を監視し、取り除かなければ、系統の継続が困難になる。
この機関は、それを14000の系統について絶えず行い、しかもリクエストに応じて発送を行っているのである。科学の基礎の基礎を支える地道な活動に、頭が下がる。
ちなみに、9月12日から14日まで、ウィーンで開催される第20回ヨーロッパショウジョウバエ研究会の参加申し込み(参加料割引適用)受付は、7月31日まで。急げ!
- 2007/04/24更新
- 2007/04/24登録
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