スタークラフト
至高のウォー・シミュレーション・ゲーム「StarCraft」
宇宙で3種族が争うRTS(リアルタイム・ストラテジー)。制作は「100万本売れないソフトは作らない」と豪語する米ブリザード・エンタテイメント。
RTSというのは、それまでターン制で内政と戦闘が別処理という構成が一般的だったウォーゲームに革新をもたらしたゲームシステムである。RTSでは、内政も戦闘も同じ流れで行なわれる。前線で部隊を指揮する傍ら、後方で作業員に指示を与えて資源を採掘し施設を建造し、その施設で新技術の開発や兵器の生産を行なう。
これは、従来のシステムでは再現し難かったいくつかの事象を、リアルに表現している。例えば実際の戦争では、全体の状況を把握し的確に指示を与えるのは容易なことではない。分析し熟考する間にも敵は行動しているのだ。息つく暇もなく全体を飛び回って指示し続けねばならないシステムは全体の把握を困難にしプレイヤーを近視眼化させ、また「より素早く事を為した方が有利」ということを教えてくれる。残酷なまでに。
また、陽動や後方攪乱の有効性をもリアルに再現する。少数兵力であっても、手薄な拠点を襲撃し生産性を落とせればその後を有利に展開できる。逆に言えば常に後方施設の防衛は欠かせないのだが、一方で軍には指揮可能な上限があるので闇雲に防衛部隊を増やすと攻撃が手薄になる。
3種族はそれぞれ大きく異なる特徴を有しており、操作性も定石もまったく異なる。
地球人類である「テラン」は基本歩兵ユニットが射撃タイプであり、施設や兵器のダメージを(資源を消費して)修理可能であり、また施設の殆どが移動可能なように作られている。シージュタンクは地上兵器随一の射程と攻撃力を誇る。唯一の範囲攻撃兵器「核ミサイル」を有する種族でもある。
精神種族「プロトス」は作業員による建造が「建物のワープ地点を示す」のみであるため建造に人手がからない。また生産コストが全体に高めで、その分性能が高い。ユニットはすべてエネルギーフィールドに包まれており、耐久力は回復できないがフィールドは時間と共に回復する。主力戦艦「キャリアー」はそれ自体に武装を持たず、搭載する無人戦闘機により広範囲を一度に攻撃する。
社会性昆虫のような種族「ザーグ」は生産コストが低く、すべてのユニットが時間と共に徐々に耐久力を回復する。また「建造」ではなく「変態」なので施設を作るために作業員を失う。ユニット種類ごとに別の生産施設を必要とせず、すべて巣の幼虫が変態する。またユニット保持数の上限を決める「オーヴァーロード」が同時に偵察機能と輸送機能を兼ねる。
RTSを作っているのはブリザードだけではない。1998年にStarCraftが発売されて後も多数の同種ソフトがリリースされているが、今なおStarCraftを越える作品は皆無といって良い。卓越したゲームバランス、低性能環境にも配慮した軽快な動作、Win/Mac両対応(Universal化した実行ファイルも公式に配布されている)、対戦サーヴァの無償開放、未だに行なわれるパッチのリリース。もう10年近く経過するというのに、韓国では未だに賞金を賭けた大会が開かれ、対戦を放映するTV番組があることからも人気の程が伺える。
残念ながら日本では、コピーが容易で日本人好みのテーマだったMicrosoftのAge of Enpireの方が人気になってしまったためにSCの知名度は決して高くないのだが、世界的に見ればAoEなど問題にならぬほどのヒット作である。およそRTS好きならば一度はプレイせねばならぬ(そしてもう他の作品には戻れない)傑作と言える。
2007-05-22追記:公式にhtp://starcraft2.com/[Starcraft2]発表。例によってWin/Mac同時リリース(XP/Vista対応)、多言語対応で世界同時発売の予定、らしい。
種族は増えなかったが新ユニットが追加に。はっきりポリゴンが確認できたWarcraft3より格段に美しい画面にも期待。ただグラフィック要求がシビアになっていないと良いが。
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