さ
散髪屋でうとうと
何が心地良いと言って、散髪屋で髪を切って貰いながらうたた寝することほど気持ちの良いことはない。頭を傾けたりするので、散髪をする方にとっては嫌な客なんだろうが、これほど快適で安価な楽しみはないと言ってもよい程だ。
もっともボクだって最初から散髪屋で居眠りをしていた訳じゃなく、きっかけは相手のおしゃべり封じである。つまり、何故金を払った客なのに、散髪屋の早朝野球の顛末だとかラジオで聞いたばかりと思われる床屋政談に相づちを打たされなければならないのかという思いから始まったのだ。
さすがのボクも、カミソリや鋭いハサミを手に、得々としてしゃべる人間に向かって、黙ってくれとは言いにくかったのである。
- 2002/06/03登録
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