アンダーウェア:マキハラ ノリユキ
UNDERWEAR:槇原敬之
-----おとこのこのぱんつのなかには、せつなさとか、かなしみとかが、つまってる。
これって絶対反則だと思う。思うけど、エントリーせずにはいられない……!! と、いうことで、槇原敬之の6thアルバム「UNDERWEAR」を、男性下着特集にエントリーさせて頂きます。
このアルバムは、今回の「関心空間の特集」のテーマ---注目! オトコのお洒落も下着から…---からは、対極に位置する作品と言っても、過言ではない。なにせM-1「男はつらいっすねぇ」のサビの歌詞からして、
♪ ズボンの中で くしゃくしゃに
なってしまった トランクスで
部屋中うろうろ していても
尊敬されてる 男になりたい ♪(「男はつらいっすねぇ」)
だ。お洒落もなにもあったもんじゃない。働いて、生活に疲れて、でもだからこそ、働いて生活している“だけ”の自分をこそ認めて欲しい、という、弱い(けれども逆説的にはきっと強い)男の姿がそこにある。このアルバムのなかに描かれている男の姿は、みんな、“そんなモン”な男たちの姿だ。自分の弱さを認めて、遠回りして、けつまずいて、泥だらけになって、でも必死に強がって生きていく、男の姿。
でもだからこそ、回り道して---「南極にふたりで逃げよう」なんて言ってみたり(M-2「PENGUIN」)、自分を捨てていった相手のことを吹っ切れてもいないくせに「お前のことなんか、全部忘れてやる!」と呪ったり(M-7「revenge」)、伝えたかった大切な気持ちを伝えられないままポケットに遺してしまったり(M-11「LOVE LETTER」)、「幸せのようなもの」でしかない不義の恋をしてしまったり(M-9「THE END OF THE WORLD」)---ステキな恋もして、ろくでもない恋もたくさんして、不器用に進んでいく男だからこそ。「愛のようなものじゃなくて/愛をあげたいから」(M-12「まだ見ぬ君へ」)と、必死に、誠実に、生きていこうと、あがいている。
そんな男にとって、パンツは鎧だと、槙原は歌う。男にとってパンツは、お洒落であってもいいけれど、必死に隠している弱さを覆う、最後の鎧だ。
♪ 残り最後一枚の薄っぺらな鎧を着て
鏡の前でガッツポーズ ♪(「男はツライっすねぇ」)
男の子のパンツの中には、悲しさとか、切なさとかが詰まっている。そんなことを感じさせる、珠玉の名盤。
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コメント (4)
2007/05/15
kecotte こんな歌あるんですねー、知らなかった。ふと「女の子のパンツの中には…」というのを想像してみたけど、企みと高慢さばかり詰まっていそうなんで途中で止めました(笑)。
悠@悠悠自的。 いやー、でも、マッキーの歌だからこうなんであって、ミスチル桜井さんとかが歌うと、もっとこう、アレな感じになりそうな気が……(笑)
2007/05/19
チナ マッキーの初期作の中でもかなり好きなアルバムです。「PENGUIN」は男女の歌ではないのだろうな、と思って聴いていました(不快に思われたらごめんなさい!)。せつなくて、やるせなくて、でもちょっと光が射していて、優しくて、大好きな曲です。
2007/05/20
悠@悠悠自的。 「PENGUIN」いいですよねー。後悔していないと言ったら嘘だけど、悔やんでもいない、みたいな。僕的には「THE END OF THE WORLD」は、どー聞いても男同士。
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