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SPARTALOCALS『まぼろしFOREVER』 (スパルタローカルズ/マボロシフォーエヴァー)

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「ラストシーンはまだハッピーならいいけど」(「象」)

動物園から象が逃げ出し、国境の向こうを目指すという寓話的な歌詞で歌われる「象」は、始めのサビで「満天星空の毛布つつまれおやすみZZZ/夢もない」と叫び、激しい演奏が始まる。そして熱狂の後、「俺にこれから何が起こるんだろう/君にこれから何が起こるんだろう/耳をすまして耳をすましてごらん/遠くの方からトントントン/太鼓の音が聞こえる」と唐突に終わる。。国境を越えた象のこの歌詞に、どのような風景を想像するだろうか?単純な想像かもしれないが、アフリカあたりの草原で太鼓の音が聞こえてくる、そんな風景が浮かんでくる。いわゆるハッピーエンドである。
しかしよく考えると、そうだろうか? 「トントントン」という音は象狩りの大砲や鉄砲の音ではないだろうか?
結局ハッピーエンドに見えるだけで、ハッピーエンドかはわからない、ハッピーエンドへの夢を宙吊りにして曲は閉じられる。

「最高の始まりだ/しびれることが起こる/予感がしているさ」(「まぼろしFOREVER」)
「ラストなんか知らないけど/最高だけ見せてくれよ」(「IdOL)
「この先どうなっていくとか知らないわ/お願いそんな事聞いたりはしないで」(ミーハーHer)

アルバムの歌詞はいたるところで、こういったハッピーエンドの宙吊りを行い、最高な今を強調する。現在を通り越した先がハッピーエンドとは限らない。それなら最高な今で十分だ。このアルバムには、そんな最高な現在が詰まっているのだ。最高なままで終わる彼らに限りない賛美を与えたい。

SPARTALOCALS『まぼろしFOREVER』

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熊本昭画像 投稿者:
熊本昭
  • 2007/05/18登録
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