高出力自転車 SDV
自転車は非常にエネルギー効率の良い乗り物として知られるが、その実人間の脚に最適化されたとは言い難い。
自転車は人間の脚による、腿を支点とした上下運動をクランクにより回転運動に変換し、それを車輪に伝達して駆動する。しかし人間の脚は直線的ストロークの踏み込みで最大の力を発揮する構造であるため、クランクの回転運動に合わせると最大出力を得られる瞬間が限定され、力を有効に活かせない。
SDVはこの点に着目、2連の歯車に沿ったチェーンにペダルを固定することで直線的な踏み込みのストロークを稼ぐことに成功。そのエネルギー効率は実に、通常の自転車の1.8倍に達するという。
駆動部が通常の自転車よりも複雑化するため重量は嵩む(通常モデルよりも約3kg重くなるそうだ)が、それを補って余りある出力が望めるのは魅力的。負荷の軽減度合いは電動アシスト自転車と同程度かも知れないが、こちらはバッテリー切れを起こさないし、重量増加もさほどではない。また比較的低速での利用を前提にシティサイクルタイプが趨勢を占める電動アシストとは違い、SDVは低速から高速まで満遍なく機能する。
唯一の欠点は価格で、知名度の低さもあってごく少数しか生産されていないため、1台30万~40万と気軽に手を出せない価格帯である。せめて10万円そこそこに収まるなら、是非1台欲しいところなのだが。
ちなみにSDVとは「Super Da Vinci」の頭文字で、近代的自転車をスケッチした(真贋については諸説あるものの)ダ・ヴィンチにちなみ、永らく変化のない自転車の基本構造を脱するものとしての意味が込められているそうだ。
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