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中村雅楽探偵全集1『團十朗切腹事件』 (ダンジュウロウセップクジケン)

  • 中村雅楽探偵全集1『團十朗切腹事件』の画像

歌舞伎の老優・中村雅楽を探偵役とした短編集。
創元推理文庫版の第一弾。
関心空間で歌舞伎関連のKWや日記を拝見していて、
俄然興味を持ってきてるなか、本屋で手に取った一冊(完璧に搦め手ですが)。

この著者を知り、この作品群に出会えたことを嬉しく思います。

ミステリとしては古典になるのかもしれませんが、
全然色あせない魅力のある作品の数々。
何より探偵役の中村雅楽の人物像が素晴らしい。
凛として艶やか、稚気に満ち、理知に富む立ち姿が、
行間から立ち上がってきます。

著者の戸板氏は江戸川乱歩から推理小説を書かないかと声を掛けられた時に、
エラリー・クイーンの『Xの悲劇』などの探偵役、
シェークスピア俳優のドルリー・レーンにあやかって、中村雅楽を造形したそうですが、
(実在のモデルとしては5代目中村歌右衛門、6代目尾上菊五郎、
 喜多村緑郎、川尻清潭などの名前が挙げられています。)
洒脱さで雅楽の方が私は好みだなと(短編と長編という違いはありますが)。
(クリスティのミス・マープルの方が作品の雰囲気は似てるかもしれません。)

以下、収録作品。

「車引殺人事件」
「尊像粉失事件」
「立女形失踪事件」
「等々力座殺人事件」
「松王丸変死事件」
「盲女殺人事件」
「ノラ失踪事件」
「團十郎切腹事件」*第42回直木賞受賞作。
「六スタ殺人事件」
「不当な解雇」
「奈落殺人事件」
「八重歯の女」
「死んでもCM」
「ほくろの男」
「ある絵解き」
「滝に誘う女」
「加納座実説」
「文士劇と蝿の話」


著者の戸板康二氏は演劇や歌舞伎の劇評家としても有名な方らしい(というかそちらが本業?)。
入口はこちらからだけど、他の著作・著述も読んでみたくなっています。

この全集は全5巻で現在第2巻の『グリーン車の子供』まで刊行済み。
こちらもお薦めです。
続刊が楽しみ。


戸板康二氏についてはこちら↓
http://www.ne.jp/asahi/toita/yasuji/

東京創元社↓

中村雅楽探偵全集1『團十朗切腹事件』

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Camel画像 投稿者:
Camel
詳細情報
  • 人名: 著者:戸板康二
  • 2007/06/04登録
  • 1055クリック

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