「首斬り朝」
若山富三郎版「子連れ狼」をkwにして思い出したのだが、同じ小池一夫原作、小島剛夕劇画コンビの「首斬り朝」もなかなかの傑作である。
この作品は、江戸時代、公儀御様御用という役職につき、刀剣の試し斬りに罪人を斬首していた山田朝(浅)右衛門(通称首斬り朝(浅))を主人公にした物語である。山田朝(浅)右衛門というのは、個人名ではなく、代々受け継がれた当主の名前であって、実子に剣術の才能がないと、優秀な弟子を養子にして跡を継がせたという。
元々この一族は処刑人ではなく、刀の鑑定を生業としており、刀の鑑定のために罪人を斬っていた。刀を鑑定するには実際に人を斬って切れ味を試さなければならず、鑑定された刀にはその切れ味によって、二つ胴(人間の胴を一度に二つ切れる刀)三つ胴などの等級がつけられた。また、山田浅右衛門家の公儀御様御用という役職は正式なものではなく、浪人の身分であるが、刑死人の肝で作った人丹丸という薬を専売しており、刀剣の鑑定の副業として、かなりの財をなしたと言われている。
この劇画は山田浅右衛門家の若き当主を主人公に、刑死人たちの首を刎ねられるまでのさまざまなエピソードが語られる。この物語は、一見話だけ聞くとおどろおどろしい物語のように思われるかもしれないが、実際に読んでみると夏の早朝のような、清冽な読後感が残る作品である。
山田浅(朝)右衛門
http://ja.wikipedia.org/wiki/...
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