隠された記憶
見終ったあと、すぐにもう一度見てしまいたくなった映画に、また出会いました。「隠された記憶」フランス映画(2005)です。
1996年に作られたイタリア映画「記憶の扉」は、創造性における罪悪感を描き出した作品として(と言い切っていいのか不明だけど)とにかく私は大好きな映画でした。ジェラール・ドパルデューとロマン・ポランスキーが大熱演してくれます。
最近の作品ではオダギリジョ-と香川照之の兄弟間の葛藤を描く「ゆれる」なんかもそうですが、一見、話はたんたんと進み、でも登場人物のやましい感じ、罪悪感、「僕は悪くないんだ」みたいな苦しい自己防衛意識などがちゃんぽんになって、画面の裏側から不穏な空気とともに毒ガスのようにどろどろどろともれて出てくる感じがうまく表現された作品が好きなんです。
見たあとのザラザラ感、たまりません。(笑)
現代に生きる人間って、だれでもいいようのない罪悪感を持っていると思います。 それは幼い頃の出来事に原因があったり、家庭や学校で刷り込まれた条件付けだったり、社会の中で共同体の一部として順応して生きていくゆえの葛藤だったり、要因はいろいろだと思うのですが、これらはほとんどが言語化できない感覚ではないでしょうか。
それを映像で表現できるって素晴らしいと思うのです。私は、、、。
この「隠された記憶」にも確かそういう手応え(ザラザラ感)がありました。監督は
「後進国や貧しい人々を犠牲にしてなりたっている我々の生活の、ある種の罪意識ややましさを、個人個人はいろいろなやり方で消化している。日常の中の隠れた秘密や現象を真実味のある形で表現するのが自分の仕事だ(すごい大幅な要約!!)」とインタビューで言っておられました。
重たいの、暗いのがきらいな人は見ないでください。
心臓が悪い人は見ないでください。
「おばさんになったジュリエットビノシュなんて見たくない」
という人も見ないでください。
- 2007/06/12登録
- 1191クリック
- メイン
- コメント(0)
- つながり(2)
- トラックバック(2)
コメント (0)
まだコメントされていません。
つながりキーワード (2)
ファニーゲーム
- (体重200kg)
「ピアニスト」で、2001年のカンヌ映画祭グランプリを獲得したミヒャエル・ハネケ監督、97年の作品。バカンス先で、ある家族が不条理なゲームに巻き込まれ、身も蓋もない悲惨な...
ミヒャエル・ハネケ監督『セブンス コンチネント』
- (ちぇこ)
神戸アートビレッジセンターの「ミヒャエル・ハネケ映画祭」で鑑賞。 「セブンス コンチネント」 何の前情報もなくただ、あの「ピアニスト」の監督の処女作、と知ってふらっと観に行きました。...
トラックバック (2)
アベする
- OKULO | Tracked: 07.7.16 7:11 pm
何やらネット上では「アベする」という造語が物議を醸しているそうだ。「アベする」とは安倍晋三前首相の名前に由来する動詞で「仕事も責任も放り投げてしまう」という意味なんだという。 ...
mini review 07050「隠された記憶」★★★★★★☆☆☆☆
- サーカスな日々 | Tracked: 07.6.26 4:14 pm
カテゴリ : スリラー/サスペンス 製作年 : 2005年 製作国 : イタリア オーストリア ドイツ フランス 時間 : 116分 公開日 : 2...
- トラックバックURL
- http://www.kanshin.com/tb/keyword-1156284







ファニーゲーム
シェルブールの雨傘 ...
「故郷珠洲 この街で...



