Author! Author!|もう1つの『クレイマークレイマー』とも言われる パチーノの異色作
喝采の陰で
『狼たちの午後』、『セルピコ』ときたので、今回はアル・パチーノ主演のコミカルタッチな親子愛のドラマ。「こんなパチーノ、観たことない!」という人もけっこういるはず。
当時はもうひとつの『クレイマ、クレイマー』とも言われたほどの作品(にしちゃ地味ですが)で、パチーノがダスティン・ホフマンに負けず劣らず、子育てに慣れない父親の役を熱演しています。
なんせ子供が全部で5人!2人目である現妻の連れ子が4人に、前妻の子である実子1人。設定がもう完全にドタバタコメディーの域なのです。しかも、過去に3度の離婚の上に結婚した妻が、子供たちを置き去りに別の男のもとへ逃避行してしまう(過去にも同じ光景を見ている子供たちはそのことに慣れっこ)ありさま。
職業がブロードウェイの劇作家というのも、リアリティーがなくて逆に可笑しい。決して失敗の許されない公演を目前に、自ら演出家を口説き落とし、主演女優を説得する役回りまでさせられ、脚本の書き直しもしなければならない。その上、家に帰ればまさに「子供だらけ」。とにかく、次から次へてんやわんや。
そんな彼の悪戦苦闘ぶりに感情移入できるか、が評価の分かれ目でしょう。ってことで、子供にも奥さんにも仕事にも振り回された経験のある男性ならきっと楽しめるはず。
それと個性溢れる子供たちがいい味出してます。時には優しく,時には甘え、そしてコミカルに父親と接する駆け引きこそ、この作品の最大の見どころでしょう。印象に残ったのは、みんなが家に集結するシーン。あれなんかは完全に舞台を観ているかのよう。
70年代のアメリカを象徴する『狼たちの午後』、『セルピコ』にしてもそうですが、当時であれば劇中のニューヨークはまさに異国の地であったハズなのに、あらためて見返してみると、現代の日本でも有り得なくないな、と思えるところがちらほら出てきます。さすがに「3度の離婚で5人の異母兄弟」ってのは大袈裟すぎるけど、「離婚再婚の後に異母兄弟」なんてのは、もはや驚くことでもないでしょうし、年老いた女性浮浪者ってのも現代日本では有り得なくない。それでも「親子」や「家族」の絆は、古今東西、変わらないわけで、その対比が余計に際立って感じられます。観終わった後に妙に温かい気分になるのはきっとそのせいでしょう。
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B000B84N5O

商品を見る - 年(代): 1982
- 地域: アメリカ
- 人名: Arthur Hiller
- Al Pacino
- 2007/07/05更新
- 2007/07/05登録
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