片岡孝太郎
歌舞伎役者。屋号は松嶋屋。当代一の二枚目役者片岡仁左衛門の長男。長身の父に比べ小柄で、舞台では女形をつとめる。父仁左衛門や、いとこの愛之助、父から上方歌舞伎を学んでいる染五郎などの相手役になることが多い。2003年に放送された唐沢寿明 版「白い巨塔」では、佃医局長役を演じ好評を得た。京都放送の「歌舞伎っす」という歌舞伎紹介番組では司会も務め、従兄弟の愛之助がゲスト出演した回もある。
孝太郎の口をとして語られる父仁左衛門の教育は厳しく、高校生の頃、洋楽禁止令がでたり、(聞いていいのは邦楽オンリー)、心中物の稽古時に、父に「そんなところで死んだらじゃまだ。」と言われ、恐ろしさに身がすくんだという。
よりによって、片岡(孝夫)仁左衛門のうちに生まれなければなぁ、と、本人も思ったろうが、お父さんの仁左衛門には外見はちっとも似ておらず、片岡孝太郎は母に大変よく似ている。しかし、万年女形不足に悩む上方歌舞伎界には貴重な存在であり、華やかさはないが、手堅い演技で安定感がある。また、相手役より一歩引いた控えめな演技で、芝居行儀がいい。孝太郎が女形の仁左衛門の兄秀太郎のうちの子で、養子なのに何故か仁左衛門に似ている愛之助が仁左衛門のうちの子なら、話は単純なのに、と、多くの人が思っているんじゃないかと思う。
さすがに、絶世の美女の役などはこちらもつらいが、例えば「義経千本桜」の鮨屋の娘お里や、「恋飛脚大和往来」の遊女梅川は可憐でなかなかよかった。他には、父と踊った「二人椀久」の遊女松山役などが印象に残っている。
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