ありかわひろ / World of delight
有川浩 / レインツリーの国
きっかけは「忘れられない本」、そこから始まった、顔も知らない相手とのメールの交換。そうするうちに恋愛感情が生まれ‥。まるで夢のような話。でも、その描写がリアル感にあふれてて、読んでる私もドキドキしちゃいました。
ネットを通じて、遠い誰かと同じ趣味の話題で盛り上がれたらなあ、友達になって色々話したいなあ、そんな願望を持っている方はこの関心空間にも、ブログを持っている方にもたくさんいらっしゃるのではないかと思います。この小説はそんな人たちにとって疑似体験になるかもしれません。
きっかけは、物語に登場する「フェアリーゲーム」という小説の感想を主人公の伸行が、偶然検索によって発見するところから始まります。辿りついた先は「レインツリーの国」というサイト。もう一人の主人公、ひとみが運営するブログです。
明るく、楽しく展開する小説が突然のバッドエンド。それに対する感想に伸行は返信を送ります。
突然、初めての相手に感想なんて送ってどう思うだろう?それもこんな長い文章の熱いメールを。相手は戸惑わないだろうか?
それに対してひとみは長い、熱いメールで応えます。
やった!繋がった。相手も自分のメールを迷惑がっていない、しかも逆に興味を持ってくれてる!
もっとこの話題で彼女と盛り上がりたい。すぐにでも返事が書きたい。
‥‥こんな感じでメールの交換が始まります。そうするうちに、会って話がしたいという話を持ちかけるのですが、ひとみは会うのをかたくなに拒みます。それにはある理由があるのですが‥
この先の話も面白いです。メールでの印象と実際に会ってみての印象の違い、男と女の考え方の違い、生活環境の大きな違い、それらのすれ違い。一気にここで夢物語は現実を突きつけられます。
でも、それらの壁を乗り越えていく姿がいじらしくて、微妙に揺れ動く心の動きが克明に描かれていて、伸行とひとみ、2人の姿はとても素敵です。互いに相手を気遣う優しいセリフがたくさん出てくるのも好きです。
読み終わった後に、よかったね、これからも頑張ってね!って声をかけてあげたくなるような、そんな小説でした。
- 2007/08/11登録
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有川浩「レインツリーの国」
- ご本といえばblog | Tracked: 12.2.12 11:21 am
有川浩著 「レインツリーの国」を読む。 このフレーズにシビれた。 その声さえ聞かせてくれたら、もう俺は君に振り向いて欲しいなんて考えません。 君と付き合えないとしても、 .....
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