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アンリ・デュパルク

Henri Duparc

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フランスのマニアな作曲家シリーズ第二弾。
いつまで続くかわからないれど。


さて、アンリ・デュパルク。
一般に彼の名前を聞くことは殆どないと思う。
理由は、彼の残された作品の数があまりに少なく、とりわけ声楽曲に偏っているため。

1848年生。名家の家系で鉄道会社の専務である父と、ロレーヌの貴族出身である母を持ち、経済的にはめぐまれた家庭に育つ。

デュパルクは1884年に創作活動の殆どを辞め、それまでの作品の殆どを破棄してしまう。
残ったのは17曲の歌曲と、数曲の器楽曲、管弦楽曲、合唱曲のみ。書いた歌曲の数は数百あったと言われる。
一般にデュパルクは神経症のために創作活動を絶ったというが、詳しいところはわからないらしい。かなり長命であったにもかかわらず、晩年は視聴覚をも失い、作曲家としてのキャリアは絶たれたという。

特に「 Chanson triste(悲しき歌)」、「L'invitation au Voyage(旅へのいざない)」が有名。
「 Chanson triste」は、病に臥す男性の歌。当時の病といえば結核だろう。メロディーといい、歌詞といい甘美で非常に魅力的。
「L'invitation au Voyage」は、ボードレールの詩に曲をつけたもの。(意外とボードレールの詩による歌曲は少ない)フランス歌曲の中でも最も優れた作品のひとつとして数えられる。旋律と伴奏のきらびやかなまでの美しさや、感情の高まっていく場面と、ささやくように歌う場面のコントラストがすばらしい。


個人的には「Chanson triste」が非常に気に入っている。気がつくと鼻歌のように口ずさんでいる。
甘く親しみやすいメロディーだが、力強いフォルテの際立つ演奏よりも、柔らかく病床の悲しみを想像させる演奏のほうが好み。アルペジオを奏でる伴奏は、口をふさいでいそうに風にゆれる病室のカーテンを連想させる音ではなく、生命の息吹を感じさせる鼓動のような演奏であってほしい。
私は、まだそこまで人生の深淵を見つめてはいないから。


CDはお気に入りが見つからないので、とりあえずスゼーで。

アーンのメロディーは抗いがたく美しいが、デュパルクの音楽もまた、ぞっとする美しさだ。


Henri Duparc

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投稿者:
blanche
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  • 2007/08/31更新
  • 2007/08/31登録
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