コバヤシカイチノエハガキ・エブウトウ
小林かいちの絵葉書・絵封筒
時間に余裕ができたので
軽い気持ちで立ち寄った展覧会
おもいのほか魅入る図柄が多くバラエティに富む
マットで中間色の古風な色遣いが新鮮に感じられた
国書刊行会より
実物大よりも大きな図版が多く掲載された図録
『小林かいちの世界』山田俊幸他編 が刊行されているので
こちらでゆっくり鑑賞できる
関東大震災により東京の文化が疲弊した大正の終わり
東京の文化人の多くは、
仕事を求めて関西方面へ移住するものも出たという
京都三条京阪 京土産店
さくら井屋の かいちの絵葉書・絵封筒は
震災を契機に袋入り四枚一組でセット売りされた震災版という小ぶりな大きさ
『現代的版画抒情絵葉書』は
四十集近くも続いたヒット商品だったという
内容は、画家・彫師・摺師が分業する伝統的な版画
新しい販売戦略の画師が 小林うたち(かいち)
かいちの生涯 生没年については未だ謎
大正末から昭和一桁にかけて
200枚以上の絵葉書・700種以上の絵封筒デザインをしたというが
文献に現われるのは 谷崎潤一郎 『卍』 のみという、、、
( 山田 俊幸氏 解説より )
●2008.2月 小林かいちの遺族見つかる 京都新聞記載情報
ちいさな てのひらにのる 葉書・絵封筒(震災サイズ)の数々
シリーズ化されたデザインは
全体的にアール・デコ調を帯びてはいるものの
装飾的な着物の柄であったり
直線で画面を斬るモダン・アート風であったり
古代色に彩られた流線植物デザインであったり
印象派ミレーの絵を彷彿とさせるシルエットであったり
蜘蛛・孔雀羽・薔薇・椿・鈴蘭・星・柳
十字架・楽譜・トランプ柄などのモチーフをテーマに
うつむきかげんの独りの女性のシルエットと交えて
色彩豊かに表現されている
竹久夢二の
港屋絵草紙店で扱われた便箋・封筒類の品々に影響を受けたと想われる
斬新な色遣いや絵画的なデザイン性は
むしろ かいち に軍配が上がるのでは、、、
しかしあくまでこれは商品としての実用絵封筒
一幅の夢二絵画との比較には無理があるのは致し方ない
http://www.shimotsuke.co.jp/jigyo/...
◎この展覧会を前に 東京古書会館では既に展覧会が終了
小林かいちと大正イマジュリィの絵葉書たち
2007:5月25日(金)-29日(火)
会場:東京古書会館2階ギャラリー 入場無料
ギャラリートークは、書籍著者:山田俊幸氏、増野恵子氏で行われていた。
◎既刊雑誌 彷書月刊 2005年10月25日発行 10・11月合併号
大正抒情イマジュリィのデザイン・シーン でも取り上げられているようです。
● 夢二と謎の画家・小林かいち展
~大正ロマンから昭和モダンへ、
花開く絵葉書・絵封筒の美~
弥生美術館 http://www.yayoi-yumeji-museum.jp/
会 期: 2008年1月3日(木)~3月30日(日)
開館時間: 午前10時~午後5時
休館日: 月曜日(祝日にあたる場合は翌火曜日)
料金: 一般800円/大・高生700円/中・小生400円
- 2008/02/21更新
- 2007/09/02登録
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コメント (4)
2007/09/02
祥 最近ちょっと気になっていた人です。少し、エルテも思わせますね。夢二は私、絵より抽象性の高いグラフィックが好きでして、個人的にはそちらに軍配を上げております。
2007/09/03
もえぎ カイ・ニールセン、ビアズリー似だと仰っている方もいました。少女期に便箋・封筒集めをしていた私としては、夢二デザインは、港屋絵草紙店の便箋・封筒類が好きです。随分昔の別冊太陽の差込付録に、別刷り和紙風で 便箋 が付いておりなかなかよかったです。かいち作品は、本には収録されていないシリーズの植物デザインが気に入りました。蜘蛛の巣のモチーフもとても繊細で素敵でした。大正末の京都土産に女学生達に大人気だったといいますから、祖母・曽祖母の持ち物あたりから、ぽろりと出てくる方もいらっしゃるということです。
2007/12/31
ぽん@momerath キーワードもつなげてくださってありがとうございました。この冬、京都の精華大学でかいちの小さな展覧会が行われていて、それをみにいって、すっかり心うばわれ日記にも書きましたが、かいちについてもえぎさんの空間をみてもらうのがよかろう、と日記からこちらリンクはらせてもらいました。
1月から3月、東京の竹久夢二美術館でもかいちのことするみたいですねー。
2008/01/01
もえぎ ぽんさま(こう呼ばせていただいていいでしょうか?)明けましておめでとうございます。リンクありがとうございます。私は夏休みの終わりに避暑の日光の美術館のポスターに眼を留めてふらり入りました。冬の京都のちいさな展覧会も風情のあることでしょう。かいちさんが京都、さくら井屋出入りの謎の絵師だというのも魅力的ですよね。多色刷り微妙な色遣いのグラデーションはモダンな浮世絵を想わせましたし、デザイン性は夢二よりも素晴らしいと感じました。東京でも再び観られるのですね。古書会館等で見逃した方には観ていただきたいものです。お報せありがとうございました。
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