ナンシーセキ
ナンシー関
週刊文春6月27日号では、ワールドカップサッカーの話題とともに、ナンシー関の追悼に数ページが割かれている。テレビ批評というコラムのジャンルは、今でこそ一定の価値を認められているが、それはナンシー関の功績であることは間違いない。
辛口にテレビを批評する。このこと自体はそれほど難しいことではない。高校生が休み時間に話している内容とそれほど変わりない。ただし、大人が読んでも、その鋭い視点にう~むと唸るような批評というのは余り無い。ナンシー関は誰にも到達できないポジションからテレビを視ている、希有な批評家だったといえるだろう。そして消しゴム版画。こちらは既に芸術的領域なのだが、まだ評価は低いように思う。人の似顔絵というのは大変難しい技術で、例えば、似顔絵を描いた紙を裏返ししてみると、180度反転した絵はまるで本人と似ていないという特性がある。これは、よく考えると不思議なのだが、「似顔絵を見てその人だと解る」ということは、「その絵がその人を正確に描けている」ということとは違うということなのだ。
今後、もっと辛口のテレビ批評家が現れることはあるだろうし、似顔絵の上手いポップアーティストも現れるだろうが、その二つの才能を併せ持った人は二度と現れないだろう。[玉]
- 2002/06/21登録
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