グリュエン スクエア
GRUEN スクエア
GRUENの手巻き正方形時計。1930年代製と思われる。
ムーブメントはラウンド型のクラシカルなcal.705を搭載。15石、2姿勢調整。
GRUENといえば角形時計に特化した樽型ムーブメントの「Quadron」、曲面形状ムーブを搭載した「Curvex」や、薄型懐中時計の「VeriThin」など、それぞれの時代での革新的なムーブメントで有名ですが、この時計に搭載されている705はオーソドックスなタイプ。
真四角な形状に四角い文字、昆虫の足のようなブルースチールの針。ケースはホワイトゴールド張り。不動状態だったけど馴染みの時計屋さんに持って行ったら、分解洗浄であっけなく復活。
ケースもちょっとゆるくて不安なので、引き通し型のコードヴァンベルトを使用。腕と本体との間にベルトが通るので、汗が侵入しにくいし、ベルトが裏蓋を圧迫して外れるのを防いでくれる。
Gruenは、ドイツ/スイスで修行したDietrich Gruen氏が1874年にアメリカに渡って創業。ムーブメントを(主に)スイスの自社工場で製造し、それをアメリカに輸入しケーシング・調整し販売する、というメーカー。アメリカのスイス時計。
GRUEN PRECISION AUTOWIND Cal.710(なかひろ時計館さん)
1950年代に入るまでは好調な売り上げを維持していたGruenですが、創業者の息子達が死去し、Gruenファミリーが経営から離れた後の組織変革に失敗し、部門の多角化など様々に迷走した後に1958年に分割・売却されたようです。
Gruen Watch Company history: 1958: The eleventh hour(Gruen Watch Company historyさん)
ここらへんの状況は、エルジンなどの終末期にも似ていて、アメリカ時計業界全体の苦しい状況を反映していたのかもしれません。
(エルジンも50年代に部門多角化し、60年代に時計部門消滅)
上記の文章はこのように結ばれています。
"Along with Gruen, these old brand names(*Waltham, Elgin, Illinois and Pulsar), today seen only on the dials of foreign-made quartz watches, are the last, lingering ghosts of the American watch industry."
現在のGRUENの商標はM.Z. Berger & Companyが保有。(この会社は保有する複数のブランド名で時計を販売している模様。ELGINも保有。)
Gruen Watch Company history: FAQ
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