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ウォーホルノキ・モ・チ

ウォーホルのキ・モ・チ

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いそがしくて三度の食事に気をつかうのも面倒になってきた10月初旬からの約2週間のうちに、私は、レンジでチンするだけのミネストローネや肉入りスープを、たくさん食した。

肉入りの場合は主として鶏肉か牛肉だが、とりわけ後者はハンバーガー状に加工されたもの/そうでないものの違いをはじめとするバラエティがあり、そこに、野菜の種類や少量パスタもしくはライスの入る/入らないも要素として加わるから、一つのブランド内でも商品構成は数十種におよぶ。しかも、そういうのをあつかうブランドが数種(数社)あるとなれば、巨大スーパーのスープ棚が何メートルも続くのも、これまた必定である。

よって、たった2週間ほどで(あるいは3月末からの6か月半にであれ)その全貌を知ったと書くつもりもさらさらないのだけれど、それでも、ベースはホワイトソースかトマトスープが中心で、前者が続くのは苦手とくれば、いきおいトマトがカラダじゅうに浸み渡った気分に私がいま満たされているのも、理解されよう。そうしてまた私も、母親にキャンベル社製のトマトスープを毎日出されたため、後年そのラベルのイメージによった作品を制作することになるウォーホルの気持ちを、なんとなく理解できた感じでいるのである。

ただ、伝えられる話がほんとうで、それが「好きだから」ウォーホルがモチーフに選んだのだとすれば、ブリロ石鹸やマリリンや毛沢東にもその嗜好性の適用をまず検討しなければなるまいことになるが、じっさいにはある種の愛着以上に味覚=趣味(taste)へのアパシー[無気力]があったことは、明白である。(ウォーホル発言の真偽の検証とその精神分析を!)

もちろん、このアパシーから芸術の文脈における意味ある(あるいは意味を否定する)制作に向かったところにウォーホルの非凡さは存したわけだが、このウォーホルの「オタク版アップデート」とかと評して村上隆を高く買っていたかと思えば、ナルミヤ・インターナショナルの「マウスくん」の一件で落胆・批判してみせた東浩紀などは、ジャパニーズ・ポップがどうのこうのというまえに先行者の、ミニマル・アートと同期したのであることの意味を、あらためて忖度してみるべきだろう。(あっ、東はその点では素人であった。)

注★私自身はProgressoブランドのスープのほうが好きだが、ここではウォーホルの味覚=趣味(taste)に変容を強いたCambell社に敬意(?)を表して、同社ブランド「Chunky」の、カントリー野菜入りサーロイン・バーガーのスープ(3回は食べた)の写真を掲出しておく。なお、私に似つかわしくない(そうでもないか?)いかにも軟弱なタイトルもまた、本文中からリンクを貼る同社日本法人製作のページのそれを、もじったものである。

(米国東部時間19日21時40分)
 

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