Tata Nano 「28万円カー」 (クルマ)
※「もうひとつの30万円カー」 、Bajaj Liteはこちら
ちまたで話題の「28万円カー」。Made in India。
インド最大のタタ財閥(他には世界最大の紅茶メーカーであるタタ・ティーや、世界大手のタタ・スティールなど) の中核企業にして、FordからJaguarやLand Roverの買収したインド資本最大の自動車メーカーであるタタ・モータースが威信をかけて送り出す『1 lakh Car(10万ルピー=28万円の車)』。2008年1月9日のDelhi Auto Expoで衝撃とともにワールドプレミアを迎え、世界中のメディアの注目を集めた。
正式名称は"Nano"に決定し(なんか、iPodのような)、実車は9月頃に発売開始される予定。
インド英語で"1 lakh"は"10万"なので、10万ルピー。今は1ルピーが2.8円くらいなので、28万円。(厳密に言えば下位モデルのみ。上位モデルは40万円くらいになると予想されている。日本語だと「28万円カー」。英語だと「$2500 Car」という記述が多い。)
28万円のクルマ?と言われてピンと来ないあなた、まともです。
二年くらい前、財閥総帥のラタン・タタが「インド人のインド人によるインド人のためのクルマ=『People's Car』(国民車)」として『1 lakh Car』構想を発表したときの反応は実に冷たいモノだった。欧米・日系メーカーはほとんどスルー、当のインド人ですら「絶対無理」「オート四輪じゃないの?」「どうせ人気取りのパフォーマンスだけ」とネガティブ意見のオンパレードだった。
しかし、タタは諦めなかった。先進国のメーカーに冷めた目で見られようが、財閥の金を無駄遣いしていると地元のメディアに揶揄されようが、ひたすら頑張った。で、どうやら本当に作ってしまった。
何というか、ホンダばりのPower of Dreamsである。(実際、財閥総帥のラタン・タタは、彼個人の夢のプロジェクトであると語っている)
以下が、徐々に明らかになってきた『Tata Nano』のスペック。スズキの鈴木修会長に「1 lakh car実現は無理」といった主旨の発言をされたことがよっぽどタタ氏の癇に障ったらしく、焦点となった価格も、スタンダードとデラックスの二バージョンに分けることによって、下位モデルの仕様を徹底的に簡略化、それによって(無理矢理)「1 lakh Car※」を実現した模様。
※ただし、この安さを実現するためには、工場誘致のためにウェストベンガル州政府が行った優遇措置(補助金、法人税控除、土地の実質無償提供)が不可欠であるとのこと。(forbesによると一台当たり、15%から18%が補助金との試算)
【Tata Nano "1lakh Car(ワンラックカー)"】
(上級グレードと標準グレードの2グレード構成)
[寸法]
・全長: 3.1m
・全高: 1.6m
・全幅: 1.5m
※全長が30cm短い以外は三菱iとほぼ同サイズ。長さだけならば、スマート・フォーツー、トヨタのiQコンセプトの方が短い。
[基本仕様]
・形式:ハッチバックA1セグメント(欧州ではアンダーAセグメント)
・シート:4シーター
※5人定員という説と4人定員という説があるが、どっちにしてもインド人が守るわけがない。
・ドア:4ドア
・最高速度:105km
・燃費:20km/l程度との公式発表
[動力部仕様]
・エンジン:二気筒623ccのガソリンエンジン(33馬力)をRRで搭載
・トランスミッション:4速MT(上級グレードはCVTとの情報)
[上位グレードのみの仕様]
・エアコン(温度調節機能無し)
・パワーウィンドウ
・ラジオ
・パワーステアリング
・エアバッグ
・タコメーター
・アルミホイール
[省かれている仕様]
・運転席以外のシートアジャスト
・ワイパーは一本のみ
・ABS
・リアデフォッガ
・助手席側のドアミラー
※コスト削減とか書いてある記事があるが当たらずとも遠からず。インドでは100万以上する車でも左のドアミラーは付けてない車が多い。何でかというと、「どうせ見ないし、すり抜けがしにくい」から。側方感覚だけならば、インド人ドライバーはラリー選手並みである。
[その他]
・最高速度は105km/hだが、ベアリングが75km/h以上耐えられない仕様(笑)らしい。
・サスペンションは一つのみ。
※写真はDelhi Auto Expo 2008でのワールドプレミア画像
つまり徹底した「引き算」エンジニアリングで作られた車だ。そういう意味ではエポックメイキングだと思う。ただし、世界の多くの国では「足し算」によるクルマが求められるのも事実。だからというわけじゃないけど、ダイハツ・エッセ、68万3000円も十分すごいと思うんだけどなぁ。。。エアコンもパワステもABSもエアバッグもパワーウィンドウも標準で付いてるんだよ。100km以上で普通に走るし。何より世界のトヨタ品質だから故障しない。
日本は今こそ軽自動車の規格を変えて世界で勝負すべき。ミニマルデザインは日本のお家芸だし、勝てると思うよ。
インドに関してはマスコミが良いことしか言わないので→所感
■08/1/21更新
最新のスペックを反映ほか記述を修正。
■08/1/24更新
低価格の秘密(州政府からの補助金)を記載。
■08/1/28更新
マスコミ等での記述が統一されてきたため「30万円カー」から「28万円カー」に変更。
■08/2/24更新
ついに、10月発売が決定した模様。
■08/3/29更新
最新情報に更新
- 価格: 100,000ルピー(税、配車代、登録料別)~
- メーカー: Tata Motors
- 年(代): 2008
- 地域: インド
- 2008/03/29更新
- 2007/10/23登録
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物議をかもす28万円の激安自動車「TATA NANO」(インド)
- 専門家や海外ジャーナリストのブログネットワーク【MediaSabor メディアサボール 】 | Tracked: 08.1.29 9:19 am
つい先日、1月の10日からデリーでモーターショウが開催されている。このモーター...
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