凛として時雨『Inspiration is DEAD』
①対称性
このアルバムには9曲含まれているが、3曲ずつで一つのイメージをなしている。
aグループ 1.nakano kill you 2.COOL J 3.DISCO FLIGHT
bグループ 4.knife vacation 5.am3:45 6.赤い誘惑
cグループ 7.1/fの感触 8.i not crazy am you are 9.夕景の記憶
攻撃的なaグループ。時の流れを感じさせるbグループ。焦燥感を感じさせるcグループ。3曲ずつ、3グループ。そしてメンバーは3人。この3という数字へのこだわりがこのアルバムには現れている。
また、例えば「DISCO FLIGHT」。サビのヴォーカルは始めはTKメインで、途中でTKと345になり、最後は345メインへと切り替わる。その鮮やかさは見事なほどで、完成度の高さを感じさせる。
しかし前作『Feeling your UFO』はまさに非対称の曲で構成されていたアルバムであり、「感覚UFO」や「Sergio Echigo」など完成した後の崩壊させたようなメロディに満ちていた。この非対称から対称への移動は、個人的には少し残念っだが、計算された楽曲を実感させられる。
②物語性
対称性に同じことかもしれないが、歌詞にもまとまりが感じられる。物語性というと、ニュアンスは違うかもしれないが、歌詞から風景や感覚を感じ取ることができる。これも『Feeling your UFO』にはなかった印象で、違和感を覚える。
③放射性
『Feeling your UFO』は例え話になるが、脳や精神の中から何かを放射しようとしているが、皮膚を突き破ることができずに、身体の中にたまっていく感覚が強かった。
『Inspiration is DEAD』は身体中から上下左右前後全てに何かが放射されている感覚。もちろん、いい意味でストレートに入ってくる。しかし、ピエール中野のドラムも、345の声も、TKのヴォーカルもギターもストレートで、こもる感じがない。
以上の3点から考えると、個人的には「凛として」、「時雨」という、非対称性・断片性・曲線性に惹かれていた僕にとっては、ストレートすぎたのかなという印象が強い。でもシンプルに見るなら、いいアルバム。
- 2007/11/15更新
- 2007/11/08登録
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