コジマ キクオ
ダ・ヴィンチ研究の先駆者 児島喜久雄
美術史家。
白樺派のメンバーで、日本における西洋美術史研究の創始者。特にレオナルド・ダ・ヴィンチ研究で知られる。一方、その画才は画家顔負けの腕前で、梅原龍三郎、小林古径ら白樺派の画家に混じって横山大観を描いた際、後日作品を見た志賀直哉が、児島の作が一番と評したという。後年、銀座の吉井画廊で開かれた児島の回顧展を訪れた梅原は、改めてその技量に見入り、「児島にけなされれば一人前だ」と語ったともいう。
他に書籍の装丁なども行ない、雑誌『白樺』や岩波新書の装丁などを手がけた。最近リニューアルされるまで、岩波新書の表紙中央に描かれていたランプや、扉の四隅を飾っていた、赤ちゃんのような四人の風神は、ダ・ヴィンチの素描を元に児島がデザインしたもの。
大正時代に新婚の妻を残し渡欧。5年の間、ダ・ヴィンチ作品の詳細な模写や、古代ギリシャの彫像を素描するなど、西欧美術の広範な研究をすすめた。また、児島の著作には、西洋美術にはとどまらず、天平美術や法隆寺金堂壁画に関する論考なども多く含まれている。
児島の学識の広さ、懐の深さを示すように、その薫陶を受けた人々には、西洋美術史家の三輪福松、美術評論家でブリヂストン美術館、東京都現代美術館館長を歴任した嘉門安雄のほか、古代史研究の井上光貞や仏教美術研究の町田甲一など、多彩な研究者がいる。児島の研究を垣間見ると、専門細分化した現代の学問・研究者たちが、もう一度回顧しなければならない何かが、そこにはあるように思えてならない。
児島喜久雄の作品や研究ノート類は、山梨県北杜市長坂町の清春白樺美術館に収蔵、展示され、1987年に刊行された 『兒島喜久雄画集』用美社でも見ることができる。
- 2008/01/25更新
- 2007/12/08登録
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簡潔な表現で、ビジュアルなものをそのまま閉じ込めたような描写。情景がきれいに思い浮かんでくる。 登場人物は飾りが無く、素直な心情を素直に語る。 読んでいてなんだかとてもほっとする。







