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森茉莉とゲゲゲの鬼太郎

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森茉莉(鴎外の長女ね)の名作といえば、80年代ごろのテレビについて書いたドッキリチャンネルだろうか。アーヤからゲゲゲの話になるところが素晴らしい。
 「私の生きている間は、今の天皇にご存命願いたいものである。皇室アルバムの番組に、アーヤがお出になる時のよろこびは、たとえようがないのである。アーヤはきちんとしていられるだけでなく、自由な雰囲気をお持ちになっていられる。胸が開けてくるような、自由の気配を、持っていられる。この原稿を呈出する時間はせまっている。それなのに大好きなゲゲゲの鬼太郎が始まった。予告がなくて今突然だ。実にこわい、妖怪の世界である。目の下に鼠のひげがあって歯が二本の奴。目が一つの子供。裸の目玉野郎。etc...昔の一つ目小僧、三目小僧、カラ傘の一本足たちは水木しげるによって現代化し、高度の妖怪味を身につけたというべきである。目の群が一杯、おしよせてくるのもあって、面白い。」
 他に鴎外、三島、松井須磨子やら田原俊彦、十朱幸代のシーチキンまで、懐かしいお茶の間の番組とともに森茉莉の器用貧乏じゃなかった、贅沢貧乏な生活が垣間見える。これぞ斜陽、これぞシーチキン。
 今言ったエピソードは確か全部ちくまの文庫に入ってたと思うが、入ってなかったら全集二冊読んでもらいたい。ぜんぜん面白いので、あっというまだ。

森茉莉とゲゲゲの鬼太郎

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