ブラー / パーク・ライフ
Blur / Park life
ブリット・ポップの勃興は、マンチェスター・ムーブメントで起こった起爆剤の反動によるビックバン現象だった。ブラーはその中心にいながらも、最終的には「ブリット・ポップは死んだ」(デーモン)のコメントとともに、自ら終止符を打つ行動にでる。94年にリリースされた『パーク・ライフ』は、彼等が最も音楽のみに集中し、そして実力をそのまま映したアルバムとして、時代を超えた名盤の誉が高い。
バンドの結成は、89年。当時アート・スクールに通っていたグレアム・コクソン(g)とアレックス・ジェイムス(b)が中心となる。その後、演劇学校に通っていたデーモン・アルバーン(vo)をヴォーカルに迎え、ライヴ活動を活発化。90年にフード・レコードと契約、イギリスのグループならではのポップなメロディラインでアイドル的な人気を博す。1st『レジャー』は成功を収めたのだが、バンドはアイドルの位置付けに満足せず、続く2nd『モダンライフ・イズ・ラビッシュ』で音楽性を変更し、イギリスの伝統を踏襲した叙情サウンドとポップサウンドを融合した方向を打ち出す。商業的数字では結果を残せなかったものの、バンドはひとつの光明を見出したようで、これは『パーク・ライフ』の礎になった。
本作品ではそのセカンドの教訓からか、コンパクトに纏められたポップサウンドと少し揶揄した歌詞が非常にわかりやすく配列されている。ポップコードを多用し、キンクスやフー、ジャムのようなイギリス伝統のハーモニーを上手く盛り込んでいるし、オシャレな印象を受ける。ともかく、退屈を感じることが全くないし、ワクワクしながら曲を待ち受ける感覚を呼び起こす。そして、メッセージははっきりと曲中に歌われており、ただのポップ・アイドルではないということもちゃんと示している。
これははっきりいってやりすぎだ!ということが当時のメディアに書かれたのだが、それは今となっては誉め言葉と受け取ってもいいと思う。そこまでロック評論家にポップさを植え付ける印象を与えることは、きっとやろうとしてすぐに出来ることではないからだ。だが、フォロワーが次々に登場し、オアシスとの2頭体制と呼ばれるまでグループの存在がクローズアップされると、彼等もコメントを受け流すことは出来なくなってしまっていた。結果、冒頭にある通り、彼らは自らそのポップ路線を閉鎖してしまうことに繋がってしまうのだ。
最近の作品ではストイックでいて、R&Bやジャズのような厳格さを音楽に取り入れだしたブラー。しかし、これとて、決してやっつけ仕事なんかではない、彼らの目指す新しい方向を突き詰めた結論なのだ。グレアム・コクソンのソングライターとしての成長はソロを挙げるまでもなく、はっきりと現れており、ただのブームに乗っかるバンドではないということはアルバムを手にした誰もが知っていることである。
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blur ”Parklife”
- RAY's Favorites | Tracked: 09.1.18 3:26 pm
私は結構(というより、おそろしく)記憶力が良い方ですが、相方は「博士の愛した数式」の博士並に記憶が持続せず、すぐ固有名詞を忘れてし...
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