アリス/ヤン・シュヴァンクマイエル
アリス/ヤン・シュヴァンクマイエル
▼ヤン・シュヴァンクマイエル監督の1988年の作品『アリス』を観ました。
これは、我が家の下の娘にクリスマスプレゼントとして買ってやったものです。もう年始で閉店してしまったのですが、地元枚方の[VILLAGE VANGUARD / EIGHTY-SIX]の店内のテレビで流れていて、その独特の映像に僕と娘が釘付けになってしまったのでした。最初に店で見た日には買わなかったのですが、どうしても観たくなって二人で買いに行くと売り切れでした。それがクリスマス前に再入荷していたので、迷わず買いました。
原作はルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』ですが、ディズニーのアニメの世界とは全く持って異なる映像世界になっています。
実写とコマ撮りアニメで3年の歳月をかけて撮影されたといいます。主人公のアリスが不思議世界に引き込まれていくのですが、追いかけるウサギが強烈です。アリスの部屋に飾ってあった剥製のウサギ。それもできが良くなくて、目玉なんかギョロッとむき出しになっています。懐中時計を懐から取り出すと、胸に穴が開いていてその穴から懐中時計を取り出していて、出し入れのたびにおがくずと土がこぼれる始末。このグロさは、物語が進んでいくともっとディープになっていきます。
悪趣味とも言えるこのグロさは、でも最終的に、観ているのが辛くなるとか、嫌なシーンが出てくるとかいうことには、ギリギリなりませんので、そこは子どもにも見せられる映画には仕上げてあります。
オープニングとエンディングを除いて、映画の中では音楽は一切ありません。セリフも数えるほどしかありません。コマ撮りアニメのシーンはカクカク動くし、アリスが小さくなったときは子役ではなく、アンティックドールになってしまうのですが、それがこの奇妙な物語を描くのに、不思議なリアリティを感じてしまう映像になっているのです。少なくともディズニーのよりはリアルです。一度観たら病みつきになる映画かもしれません。
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