コップとコッペパンとペン
文章全体が脱臼しているようです。
「家族」「学校」「自殺」「恋愛」と、ひととおり揃っていながら、
とにかく泣けないという点では「ケータイ小説」のパロディーとも読めます。
物語としては「失ったものを探す」という小説の基本に沿っていますが、
小説に物語しか求めない人にはつらい文章かもしれません。
でもこの小説をよくできた漫才かコントとして読んでもいいと思います。
たとえば「温泉で温泉は」という文章。
これは音読すると「おんせんでむくみずは」となるんでしょう。
「温泉(ぬくみず)」という名前の人物があらわれた瞬間、
「この名前はネタフリか?」と思いました。
読み進めると案の定「温泉で温泉は」という文に突き当たります。
終盤では「友人の友人」という文も登場します。
おそらく「ゆうじんのともひと」と読むんでしょう。
これはもうほとんど漫才のパターンです。
同じボケを2度繰り返す、いわゆる「天丼」です。
おそらく作者は漫才やコントが好きなはずです。
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- 人名: 福永 信
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- 著者: 福永 信
- 出版社: 河出書房新社
- 発売日: 2007-04
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