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L'histoire de BABAR

ぞうのババール

  • ぞうのババールの画像

「ぞうのババール」といっても、かわいらしい絵本ではありません。(ストーリーは同じですが)その証拠に、CDのジャケットはかわいらしい絵ではなく、リアル象(!!)の写真です。(これは・・・大人の事情とは言え、どうかと思う。)
これは、プーランクがジャン・ド・ブリュノフ作の同名の絵本に音楽を付けた作品。
はい、これは私が勝手にシリーズ化しているフランスのマイナーな作曲家のKWなのです。といっても、プーランクをマイナーな作曲家と言ってしまうと、フランスの著名な作曲家をあげることが難しくなるので、今回はちょっと逸脱。

プーランクと絵本作家ブリュノフは友人だったらしく、プーランクの親戚の子どもたちが絵本に夢中になるのを見て、作曲をすることを思いついたという。
ピアノ(1台または2台)と語り手のために作曲されており、リブレットは絵本と殆ど同じ絵本のシーンを描いた音楽が付けられており、間にナレーションが入るという仕立て。
オーケストラ版は、ジャン・フランセの編曲によるもの。

日本で手に入りやすいCDとして、岸田今日子の朗読のものが有名。
フランス語版では、是非にジャンヌ・モローの朗読を聞きたくて探しているところ。
他に、いしだ 壱成(これはケント・ナガノが指揮!!)のものと、忌野 清志郎(シリーズ化されている)のものがあるようだ。


さて、象のババールだけで終わってしまうのは、プーランクをKWとする意味がないので、オペラを二本紹介しておく。
一つ目は「ティレジアスの乳房」
とある架空の国でのお話、実はナポレオン以降の子どもが減少したフランスを意識している。

女としての生活に嫌気がさしたテレーズは、ティレジアスと名を変え、男として生きていこうとする。
テレーズが女性の権利を訴えると、あらあら不思議、乳房は風船となり飛んでいってしまう。
一方、夫は、テレーズのあまりの頑固さに根を上げ、「男だけでも子供を作れる!」と大見得を切って一日で4万人ものの子供たちを世に送り出す。
急に人口が増えたために街では食糧難。
さて、どうやって子どもたちにミルクをあげるのか。
夫だけで4万(!)もの子どもを育てていけるのか。
男になったティレジアスはどうなるのか。

どこかの国の似た話のように、「子作りに励みましょう!」というセリフが何度も繰り返し出てくる。
現代だったら問題になりそうなストーリーではあるけれども、終演後はあまりの馬鹿馬鹿しさに毒気を抜かれる仕上がり。
プーランクの良さを味わうのならば、是非原語版で。そうでないとプーランクの意味がなくなってしまう、と私は解釈している。


二つ目は「声」
コクトーの「声」という独白劇は、非常に有名なので知っている方も多いだろう。
一幕もののモノオペラとして、コクトーがリブレットを書いた。
愛する男に別れを告げられた女、睡眠薬自殺も未遂に終わる。
あぁ、なんて情けない。
突然鳴る男からの電話には、平静を装う。
恋人、交換手、混線相手、巧みに電話の相手は変わり、女は苛立ち、絶望は高まる。
巻きつく電話のコード、そして悲劇。

両方とも音楽が難解なためか、演奏される機会が少ない。
原語上演が譲りがたい作曲家であるのに、日本語で上演したほうが楽しめるという難題を抱えた作品だと思う。
特に「声」は、「ティレジアスの乳房」よりも更に演奏機会が少ないが、どちらも演奏時間が短い。運がよければ一晩で二演目のプログラムが組まれることもある。
「ティレジアス」は、演出家も非常に面白く仕上げるケースが多いのでお勧め。


ぞうのババール

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投稿者:
blanche
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  • 2008/03/05更新
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